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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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性格なのか気性なのか、ついギリギリに行動してしまうことがあります。

仕事が山積みしていると、急がないものはつい後回しになる。日限前に気付いて、一気に取り掛かる。よくカチカチ山のたぬきに例えるのですが、お尻に火がついても「まだ大丈夫」と。それが炎上してきて、「そろそろ始めないと…」と慌てて動き出す。もっと余裕を持って動けばいいのに、いつもそれで何とかなるから懲りないのでしょうね。

一番顕著なのが、旅行や出張などの旅の支度です。妻は、準備をすることが楽しいらしく数日前から取り掛かるのですが、私はよくて前日。ひどい時は、当日早起きをして準備することもざらにあります。慌しさはありますが、それで困ったこともそうありません。

さて、15日16日と真言三派(智山・豊山・新義)仏青の福島結集がありました。全国各地より、多くの若き僧侶が飯坂温泉に集結したことでしょう。今回私は、遠方ですが縁故の関係もあり、地元の後輩を誘って参加しようと考えていました。自分一人で参加する訳ではありませんので、珍しく、事前に電車の時間や路線を調べて、合流場所の確認、チケットの手配など先駆けて準備をしていました。

しかし、訪れたのは僧侶の宿命。準備も空しく、お檀家さんの葬儀のために結集を欠席することになりました。僧侶の予定は、葬儀関係で常に変動するものなのです。たまに珍しいことをしてみればこんなもの。やはり準備は、直前がいいと改めて感じた処です。 


後日、結集に一人参加させてしまった後輩に会ったら、「心細さがハンパじゃなかった」とのことでした。誠に申し訳ないm(_ _)m  初参加なのに一人遠方まで行かせてしまいました…。でも、結集で新しい知り合いも出来たようでよかった。今度は一緒に行きましょう!
PR
af395970.jpg10月末日、常福寺の先代住職 光雄大僧正の50回忌法要を営みました。

こちらは、かねて予定していた先師供養の行事。二日前から準備に掛かろうと予定を空けていたのですが、そこに近隣寺院のご住職の通夜葬儀が入りました。ご縁の深い方でしたので、住職も数日前からずっとご葬家に詰めておられる。私も、仕事やお手伝いに出たりしていたので、準備もままならぬまま慌しく当日を迎えました。

不幸なことに実子を亡くされた、先代の光雄法印。後継者として40数年前に迎えられたうちの住職も、すでにお亡くなりになられていたので面識はないそうです。それでも、法類(お寺の親類)の古老の方々は、その面影をしっかり憶えておられる様子。お聞きすると、とても厳格な方でお弟子さんを多くお育てになられたそうです。

お寺が当り前のように世襲制になっている昨今。しかし昔のお坊さんは、戒律によって女性と関係を持てなかったので、当然自分の子供はいませんでした。里や近隣の家庭から素養のありそうな子供を弟子に取り、その弟子を我が子のように教育し一人前の僧侶に育てあげていったのです。「師資相承(ししそうじょう)」とよばれるこの関係性。私たち僧侶は、血の繋がりは無くとも親子のように続いていく濃い関係を、「血脈(けちみゃく)」といって大切に受け継いでいきます。

本尊五大明王さまのご意思が働いたのか、常福寺も、光雄法印、織田杲深師(今の住職)、そして私と三代続いて血の繋がりがありません。しかし本来、お坊さんはそういうもの。将来、息子が継ぐのかどうかはわかりませんが、これから先も常福寺の法灯は大切に受け継がれていくことでしょう。

写真: 法要後の一枚。法類・組寺院・総代・関係者の皆さんにご出席頂きました。
今月末は、予定が詰まりバタバタ慌しくなりました。
詠秀会の臨時総会(東京 宗務所)に始まり、後輩のお寺行事の手伝い、人間ドッグに御詠歌の全国大会(千葉 市川市)。帰坊後すぐに、近隣寺院の住職の通夜・ご葬儀。そして末日に自坊の先師供養…。その間、声明ライブのリハーサルや月並行事もありました。この頃、自分でも少し忙し過ぎる気がしています。

お寺の行事の中には、庭儀(ていぎ)といってお堂の外で行うものも少なくありません。
5c5d190d.jpg24日に行われた後輩のお寺の柴燈護摩は、その最たるもの。山中などの屋外で行う大掛かりな護摩ですから、そもそも雨が降り出したらお話にならないのです。厳しい修行を積んだ山伏たちはそれでも祈祷を続けるでしょうが、一般の方はご参加を躊躇されることでしょう。当日は、秋雨前線の影響で午後からの降水確率が60%と絶望的な状況でした。

それでも「皆さんの法力で、雨雲を吹き飛ばして頂きたい」という御山主の願いが叶い、当日は、法要が終るまで雨が降り出しませんでした。夕方、全て終了してから強く降りだす秋雨…。見事なものだと感じ入りました。

30日は、近隣寺院のご住職の本葬儀。ご縁が深い方ですので、私も準備からお手伝いをしていました。葬儀の後には、庭儀として葬列を組んで四門行道、そして埋葬が予定されています。しかし当日は、午後に台風が最接近するという絶望的な状況でした。

空模様を心配しながら葬儀のお手伝いをしていましたが、法要が進んでも風が強くならないし、一向に雨も降ってこない。葬儀が終る頃には空が明るくなってきて、台風が東の沖へ逸れて行ったことを知りました。光射す墓前に、お檀家さん方は「亡くなられたご住職は大したものだ!」とそのお徳を偲ばれていました。

天気と法要の関係性。気象や科学的な視野でみると、そこには一抹の影響もないのでしょうが、その場に立ち会った多くの方は、そこに因果関係を見つけ出します。私もこの仕事に携わって、そういう現象にたくさん立ち会いました。昔は、雨乞いの祈祷などもありましたし、天候と信仰は実は切っても切り離せない、とても相性のよいものなのかもしれません。

みごと雨雲を退けた法力。その助法の一人として、満足のいく結果を頂きました。

写真: 柴燈護摩の様子。説戒師なので、遠くからしか撮影できませんでした。
今月22日23日、今年も総本山長谷寺を会場にお借りして、第27回となる青少年研修会三重教場が開催されました。 

個人的には、仏青会長に就任して最初の青少年研修会になります。この数年、参加児童数が伸びませんでしたので、今年はメディアを通じて広く一般の方々にも参加募集の声掛けをしました。それが奏功して、今年は28名と数多くの参加児童を迎えることに。やはり、研修会は大勢で賑わっている位が良いものです。

この夏は、酷暑の中の開催に加え、過去の参加経験者(リピーター)が少ない、低学年の児童がかなり多いと幾許かの心配はありましたが、多くの参加児童たちは、その心配を吹き飛ばすように明るく元気な姿を見せてくれました。

今年の研修生たちは、いい意味で物怖じしないというか、まず素直に何でも取り組もうとしてくれる。上級生たちも、さまざまな場面で、とても上手に下級生をリードしてくれていました。一時的に体調を崩した児童もいましたが、少し休むとすぐ復調してくれて、休憩時間などには皆の笑顔がこぼれる、全体的に明るい研修会であったように思います。

当研修会は、「お寺」という特殊な環境で、同世代の学友と一緒に集団生活を過ごす場です。毎年、一泊二日という限られた時間でありますが、集団生活を通して色々なルールやマナーを学ぶ。そして、さまざまな仏教的体験に参加することによって、相手やご先祖、そしてほとけさまを敬い大切にする気持ち「仏心」を育む。こういったことが、研修生たちの情操教育に繋がる素晴らしい機会になると信じております。

この研修会は、来年も同様に開催する予定です。今年参加してくれた研修生の皆さん、出来れば来年もぜひ参加して、その成長した姿を私たちに見せてください。「慈眼視衆生」ご家族と共に、私たちも皆さんの成長を温かく見守っていきたいものです。

昨年の分ですが、参考までにコチラをどうぞ。

※青少年研修感想文集に寄稿したものを、一部抜粋しました。
今年も、お盆が終わりました。常福寺では、11日から15日までの5日間にお檀家さん方のお宅に伺ってお経をあげています。棚経(たなぎょう)とよばれるこの行事。厳しい暑さも相まって、毎年まさに体力勝負の修行といった様相です。

お檀家さんのお宅は、さまざまです。繰り位牌を広げてお盆のお飾りをしっかりされている家があれば、仏壇に新しいお花とお供えがあがっている家があり、子供やお孫さん達が帰省されて賑やかな家もある。お盆のお供えにも土地やその家独自のルールがあって、なかなか興味深いものがあります。

8257458b.jpgそんな中、あるお檀家さん宅の仏壇に、お盆の飾りとは別に新聞と眼鏡がお供えしてありました。5年前にお祖父さんが亡くなられてから、毎日ずっと朝刊に故人の眼鏡を沿えて仏壇にお供えされているのだそうです。

お祖父さんは、家族に本当に愛されていたのでしょうね。祖母の隣りに座るお孫さんを見て、お葬式の後、まだ小さいお孫さん達がお勤めの当番表を作って読経されていたことを思い出しました。

小さかったお孫さんももう中学生。「来年、七回忌になります」と話されるご家族の言葉に、確かに続く先祖供養の気持ちを感じました。厳しい棚経の折、心温まる活力を分けて頂きました。
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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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