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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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6月中旬、わらび座のミュージカル『ブッダ』を観劇しました。

わらび座については、ホームページをご覧いただくとして…、


タイトルの『ブッダ』とは、仏陀。言わずと知れたお釈迦さまのことです。
今から2500年も昔、インドはシャカ族の王子として生まれたシッダールタが

「世の中には、なぜ不幸と争いが満ちているのか?」
「生きることは、なぜ怖く苦しいのか?」

という悩みを抱え、国と家族を捨て、修行の旅に出る。

そこでシッダールタが出会うのは、人を愛することを知った女盗賊、復讐のために生きる半狼、己の出自に苦しむ王子、森の修行者たち…。

誰もが迷い苦しみながら、懸命に生き抜く人々との出会いと別れの果て、ついにシッダールタは覚者(ブッダ)となる。

地元公演とあって、家族と一緒に観劇。
カースト制による身分差別など難しい設定もありましたが、解り易く構成されていて小学生の息子にも理解できたようでした。

やはりクライマックスは、お釈迦さまが悟りを開くシーンでしょう。


(わらび座ホームページより)

多彩な登場人物たちが、己の苦悩や怨嗟、誘惑、恫喝などを次々に叫び 混沌とする中、静かに座し、瞑想を続けるお釈迦さま。有名な菩提樹の下の逸話を垣間見た心地でありました。

聞けば わらび座は、近年 手塚治虫作品とのコラボを展開しており、ブッダも全国公演2年目に入ったそうです。

不思議なもので、お釈迦さまの役者さんがだんだん本物のブッダに見えてきて、最後には自然と手を合わせそうになりました。

役とはいえ2年もブッダを演じ続けるのは、容易ではないでしょう。
その苦労を経て、今ではもしかすると、私たち僧侶よりブッダその人、その教えを理解されているかもしれませんね。
一度、ゆっくりお話を聞いてみたくなりました。

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14日は、恒例の竹灯りコンサート&ほたる観賞会。
常福寺を会場に開かれるこの催しも、今年で10年目を迎えました。

梅雨に行われるこの催し、スタッフの皆さんは当日の天候が心配でなりません。例年、降らないでおくれ!と空とにらめっこしている姿が印象的ですが、今年はその心配なく からりと晴れ上がりました。





コンサートに出演されたのは、地元で活動されているフルートアンサンブルle ciel(ル シエル)の皆さま。
定番のクラシック曲を中心に、「花は咲く」「川の流れのように」「Jupiter」「となりのトトロ」のジブリメドレーなど、大人も子供も楽しめる曲を演奏くださいました。



le ciel(ル シエル)は、確かな技量をお持ちで東海地方の大会などで入賞されているそうです。
幸い当日は、風も雨もなく、野外コンサートに適した素晴らしい環境。
辺りが穏やかに暗やむなか、木管の優しい音色が美しいハーモニーを奏でていました。

檀信徒のみならず、近郊・郊外から大勢の方々が集い、ほたるとコンサートを楽しむこの催し。お寺と地域とを結び、自然と仏教文化に親しむことのできる素晴らしい機会になっています。



今回も、本尊五大明王さまを臨時ご開帳して、フルート四重奏を献曲。コンサート後には、ご参詣の皆さまに多数お参りして頂くことが適いました。

当日に受付を通られた方は、250名ほど。
回を重ねるごとに、遠方よりお越しの方や、家族に連れられた小さい子供たちの姿も増えているように感じます。

関係の皆さまの努力によって、今年も大勢の方々にほたるの姿を楽しんで頂くことができました。

9日10日、関西四国地区のご詠歌研修会を実施しました。

年に一度、愛知・滋賀・三重・奈良・愛媛・高知のご詠歌指導者が集まって、研鑽・懇親を深めようと始まったこの研修会。5年目を数える今回は三重会場とあり、私と観音寺の飯田真士 師の二人で幹事を勤めさせて頂きました。

宿泊地は、赤目温泉 山水園。
研修会の講師は、地元の奥野保三 詠匠にお願いしました。



翌日お唱えするご当地曲を練習したほか、飯田 師による金剛流御詠歌のレクチャーなど、休憩を挟んで3時間しっかりと研修できました。

懇親会は、送迎バスにて「三太夫」に移動。
せっかく伊賀までお越し頂いたのですから、やはり牛肉を召し上がって頂かないといけません。
関西四国の先生方には、伊賀・名張に馴染みが薄かったようで、宿、お食事ともに喜んで頂くことができました。

研修2日目は、まず室生の大野寺で法話を拝聴。
川岸に刻まれた磨崖仏を拝観しました。



続けて、女人高野とよばれる大本山室生寺を参拝。
歴史ある諸堂・仏像の説明を受けてから、本堂(潅頂堂)では、「楊柳」のお唱えに合わせて高知の島田希保 詠秀が本尊さまに舞踊を奉納。



また、険しい階段を登りきった奥の院では、御影堂に向かって「女人高野室生寺和讃・御詠歌 室生」をお唱えしました。



「我が身をば高野の山に留むとも 心は室生に有明の月」

室生寺は、真言宗の大本山。
弘法大師が荒廃した室生寺を再興し、恵果阿闍梨より授かった三国伝来の摩尼宝珠を精進峰に埋めて真言道場とした伝説が残ります。
古来、女人禁制だった高野山に対し、女性の参詣を許したことから女人高野の異名も。

近年まで真言宗豊山派に属しながら、諸般の事情により単立の道を歩んだ室生寺。残念なことに、豊山派の私たちが関わりを持つ機会は少なくなりましたが、今回飯田 師のご協力により、その室生寺でご詠歌をお唱えさせて頂くことができました。



ご詠歌には、それぞれの曲をお唱えする時と、場所と、状況があります。

今回、大本山室生寺さまで室生寺のご詠歌をお唱えさせて頂けたことは、稀有の体験でありました。

同じご詠歌指導者の方々と為した貴重な体験、そして深めた親睦は、今後ご詠歌道を歩んでいく上で素晴らしい糧になることでしょう。

今回の研修会に当り、過去最多16名の先生方、そして豊山流大師講より 岩脇彰信 総本部長が視察を兼ねてご参加くださいました。
遠路、地方の研修会まで足をお運びくださり、また私どもと懇親を深め、忌憚なく意見交換するお時間もお取り頂けました。

岩脇総本部長 始め、今回の研修会にご参加くださった先生方に心から御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

瀬戸内海は小豆島にある新四国八十八ヶ所霊場を、お参りしている常福寺巡拝団。第2回は、北西から中部に掛けて31札所を巡拝いたしました。


(今回は欠席者なし。フルメンバーが揃いました)

オリーブで有名な小豆島。
その花が咲く季節にお参りしたいと楽しみにしていたら、早くも入梅の報せが…。当日は、朝からどんより雨模様。雨かっぱ持参して、覚悟を決めてお参りに出掛けました。

日生港へ向かう車中も、雨はざぁざぁ降り続きます。
途中、SAでトイレ休憩に行けないほど強く降り続きましたが、小豆島に着くとぽっかり抜けたような明るい空が…。

全く、毎度のことですが、常福寺巡拝団の雨知らずには感心します。
よほど皆さまの日頃の行いが良いのでしょうね。初日は、傘いらずのお参りとなりました。

今回は、先の経験を活かして、小型バスをマイクロに、お弁当もフェリーで済ませて、お参りする時間をたっぷり取りました。さぁ、今回も巡れるだけ巡りますよ!



今回のルートは、高地や坂道、険しい難所が多く、脚力を求めるお参りが続きました。

中には、鎖をたよりに岸壁をよじ登るような札所も幾つか…。
迂回路のない崖道もあり、雨で足元の悪いなか心配しましたが、誰一人欠けることなく無事にお参りすることが出来ました。


(第81番 恵門ノ瀧)


(第72番 奥の院笠ヶ瀧)



しかし、重なるお参りに疲労は濃くなっていきます。
2日目の午後には、皆さん疲れの色が見え始め、随分足元がおぼつかない感じでした。状況を鑑み、今回は14時過ぎと少し早めにお参り終了。



楽しみにしていたオリーブの花は、見頃を過ぎて散り始めていました。
2~3cmほどの白い小さな花弁は、香りも無く控えめな佇まい。こんな小さな花が、高木に粉を吹いたようにびっしり。そして、栄養価の高い実をたくさん結ぶのですね。

さて、常福寺巡拝団、快調にお参りしてあと1回で無理なく満願できそうな様子です。寒霞渓の紅葉も見てみたいけど、混むと巡拝に支障をきたすので避けようかな。


(小豆島のゆるキャラ オリーブしまちゃん♪)

次回は、10月上旬。いよいよ満願を迎えます。

22日、真言宗の祖 弘法大師、新義真言宗の祖(中興祖) 興教大師の生誕を祝う慶讃奉詠大会が開かれました。

例年、東京板橋で行われているこの大会も、4年に一度は、本山である長谷寺で開催されることが恒例です。ほぼ地元開催といえる好機に、常福寺支部も皆さまにお声掛けして参加することにしました。

今回、常福寺よりご参加されたのは34名の講員の皆さま。本来なら私が引率すべきところ、当日 大師講総本部より幾つかお役目を頂戴したので、住職にご足労願うことになりました。

当日は、雨上がりの澄んだ青空。初瀬の御山は新緑に輝き、登廊には可愛らしい牡丹の花が姿を留めています。

早朝、持ち場につくと、山門付近より皆さまの賑わいが風に乗って聞こえてきました。さぁ、忙しい一日が始まります。


(御影堂にて、順番を待つ講員の皆さま)

私が担当したのは、弘法大師御影堂。
東京江戸川の名取芳彦詠匠とペアになって、御影堂でお唱えされる皆さまをお迎えしました。
名取先生は、豊山派の誇るご詠歌の大家であると同時に、当代一流の布教師、またベストセラー作家でもあられます。

さすが先生の講評は、話す度にきらきらと内容を変え、時に温かく、時に笑いを、時に本山や御影堂の歴史を、お大師さまや興教大師の逸話を、また皆さまの地元や菩提寺の話題を織り交ぜ、皆さまがお唱えされる都度 内容が柔軟に変化していました。


(左より、私と、名取先生。後ろ姿で失礼します)

先生の隣に座り、その法話を間近で耳にしながら、不肖私も講評(これを前座といいます)を勤めさせて頂けたことは、とても満ち足りた有意義な時間でありました。

当日、私にはもう一つ仕事がありました。
それは、この大会に集まった皆さまが一堂に会する誕生慶讃法要で、法要に付随する4曲の頭出しをすること。

普段お唱えしている曲ばかりでしたが、400名を越す講員の皆さま、また加藤精一化主猊下ご親修の大法で一人お唱えするのは、なかなか無い場面です。

緊張しないように平静を装っていましたが、体は正直なものですね。喉の奥が急にひりひり乾いてきて、一番の高音を無理に出すような無様なお唱えをしてしまいました。
全くお恥ずかしい、まだまだ研鑽が足りません。



ともあれ、総本山長谷寺で、全国の同信の皆さまとご詠歌をお唱えできた一日は、とても充実した素晴らしいものでした。参加された皆さまも、みな笑顔でお帰り頂けたようです。

充実感と、心地よい疲れと、お唱えの反省と、ご詠歌への新たな思いを胸に、大会は幕を閉じてゆきました。

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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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