三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺
8月に入りました。
ご先祖さまがこぞって里帰りされるお盆月。猛暑のなか、私たち僧侶が一年で一番慌ただしく駆け廻る時節が始まります。
この時期、境内では百日紅(さるすべり)が色鮮やかな花を咲かせています。

百日紅は、ミソハギ科の落葉中高木。暑い夏場に、赤・紫・白色などの鮮やかな花をおよそ百日間 咲かせることがその名の由来です。
和名の「さるすべり」は、そのすべすべした樹皮から連想されたのでしょう。しかし、本当のお猿さんは百日紅をスイスイ登ってしまうとか。まるで、冗談のようなお話です。
以前、歩き遍路をしていて気付いたのは、多くのお寺に必ずといっていいほど百日紅が植えられていること。どうしてなのか疑問に思い、少し調べてみたことがあります。
百日紅は、もともと中国産のお花で、その漢名を「紫薇(しび)」といいます。
それは中国語で、天帝のおわす北極星を指す言葉だそうで、同じように唐代の皇帝の住まいを紫微宮・皇帝の勅書(公文書)を作成する役所を紫薇省と呼び、そこには多くの紫薇の花が植えてあったそうです。

(久遠宝塔の傍らに咲く百日紅)
一説によると、どうやら江戸時代にその紫薇(百日紅)が日本に入ってきたらしく、「高貴な花である」と競うように、多くの武家屋敷や社寺仏閣に植えられたのだとか。なるほど、ことの真贋はともかく妙に説得力のあるお話です。
この炎天下に、百日間も花を咲かせる百日紅(さるすべり)。きっと、皆さんの菩提寺にも鮮やかな花を咲いていることでしょう。興味のある方は、お墓参りの道すがらぜひ探してみてください。
ご先祖さまがこぞって里帰りされるお盆月。猛暑のなか、私たち僧侶が一年で一番慌ただしく駆け廻る時節が始まります。
この時期、境内では百日紅(さるすべり)が色鮮やかな花を咲かせています。
百日紅は、ミソハギ科の落葉中高木。暑い夏場に、赤・紫・白色などの鮮やかな花をおよそ百日間 咲かせることがその名の由来です。
和名の「さるすべり」は、そのすべすべした樹皮から連想されたのでしょう。しかし、本当のお猿さんは百日紅をスイスイ登ってしまうとか。まるで、冗談のようなお話です。
以前、歩き遍路をしていて気付いたのは、多くのお寺に必ずといっていいほど百日紅が植えられていること。どうしてなのか疑問に思い、少し調べてみたことがあります。
百日紅は、もともと中国産のお花で、その漢名を「紫薇(しび)」といいます。
それは中国語で、天帝のおわす北極星を指す言葉だそうで、同じように唐代の皇帝の住まいを紫微宮・皇帝の勅書(公文書)を作成する役所を紫薇省と呼び、そこには多くの紫薇の花が植えてあったそうです。
(久遠宝塔の傍らに咲く百日紅)
一説によると、どうやら江戸時代にその紫薇(百日紅)が日本に入ってきたらしく、「高貴な花である」と競うように、多くの武家屋敷や社寺仏閣に植えられたのだとか。なるほど、ことの真贋はともかく妙に説得力のあるお話です。
この炎天下に、百日間も花を咲かせる百日紅(さるすべり)。きっと、皆さんの菩提寺にも鮮やかな花を咲いていることでしょう。興味のある方は、お墓参りの道すがらぜひ探してみてください。
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夏本番を迎えるこの季節、常福寺では境内に鉢植えされた蓮が開花を始めています。

(山門を入って、左手に登ったところ)
蓮の花は、濁った泥沼の中から清浄な美しい花を咲かせることから、仏教においてとても大切なお花とされています。経典には有名な『妙法蓮華経』があり、本堂の荘厳においても金蓮やほとけ様が座られている蓮台など、お寺のお花といえばすぐに蓮を連想される方も少なくないでしょう。
常福寺では、地元で蓮の花の研究をされている方(実は他のお寺の御子息さん)が「この場所は日当たりがよく、蓮花を育てるのに適している」と、毎年ご厚意で春先に手入れをしてくださっています。

(蓮花より、広葉杉・本堂を望む)
7月も半ばに入り、徐々に蓮花が開き始めてきました。こんなに美しい花弁も、わずか3日ほどで散ってしまいます。誠に、花の美しさは儚いものですね。
お近くにお住まいの方、どうぞ常福寺まで開きだした蓮花を愛でにいらしてください。昼頃には、花弁が開ききってしまいます。美しい姿をご覧になりたい方は、早朝にお参りされることをお勧めいたします。
(山門を入って、左手に登ったところ)
蓮の花は、濁った泥沼の中から清浄な美しい花を咲かせることから、仏教においてとても大切なお花とされています。経典には有名な『妙法蓮華経』があり、本堂の荘厳においても金蓮やほとけ様が座られている蓮台など、お寺のお花といえばすぐに蓮を連想される方も少なくないでしょう。
常福寺では、地元で蓮の花の研究をされている方(実は他のお寺の御子息さん)が「この場所は日当たりがよく、蓮花を育てるのに適している」と、毎年ご厚意で春先に手入れをしてくださっています。
(蓮花より、広葉杉・本堂を望む)
7月も半ばに入り、徐々に蓮花が開き始めてきました。こんなに美しい花弁も、わずか3日ほどで散ってしまいます。誠に、花の美しさは儚いものですね。
お近くにお住まいの方、どうぞ常福寺まで開きだした蓮花を愛でにいらしてください。昼頃には、花弁が開ききってしまいます。美しい姿をご覧になりたい方は、早朝にお参りされることをお勧めいたします。
9日は、今年で8回目を迎えたほたるコンサート。すっかり恒例となった催しが、「竹灯りコンサート&ほたる観賞会」と題して常福寺を会場に開かれました。

当日は弱い雨曇りでしたが、幸いなことにコンサートの間は降り止んでくれました。
過去7回は天候に恵まれ、全て野外コンサートを実施できていますが、やはり梅雨時の行事ですからね。お寺の本堂内では限界がありますので、本格的な雨降りに備えておく必要性を強く感じています。
さて、ほたるコンサートで演奏して頂いたのは、大阪を拠点として活動されているiroha(いろは 二胡:泉 貴子、ピアノ:新井美奈、尺八:平山泉心)の皆さん。
結成2年と伺いましたが、「朧月夜~祈り」「見上げてごらん夜の星を」「Jupiter」「河の流れのように」「ふるさと」など定番の曲から、「ヨアケノウタ」などオリジナル曲も、大変息の合った素晴らしい演奏をしてくださいました。

また、iroha の皆さんが、それぞれ和風の衣装を身にまとい演奏される姿は、ステージとなった本堂にもよく合い目にも華やかでした。
聴衆の皆さまはもちろん、臨時ご開帳した本尊五大明王さまも、その演奏に大変満足されたことでしょう。CD「いろはいろ」の即売も、握手&サイン会の様相で、特におじさま方に人気だったようです(笑)。
冒頭のご挨拶で申し上げているのですが、古来お寺は、さまざまな人々が集まるサロンの役割も担っていました。檀信徒のみならず、近郊・郊外から大勢の方々が集い音楽とほたるを楽しむこの催しは、まさに素晴らしい機会となっています。立案準備から、全て運営されている住民自治会の皆さまに篤く感謝するところです。

天候の不順、河川の工事などあって心配したほたるですが、関係者の努力によって、今年も皆さまに喜んで頂けたようです。
私も後で聞いたのですが、コンサートの演奏につられて境内まで飛んできたほたるが数匹いたのだそうです。
暗闇を舞うほたるの幽玄な光…。
続く観賞会では、皆さまの喜びと驚きの声があちこちから聞こえていました。
写真1: コンサート風景
19:00開演。演奏が進むにつれ、夜の帳がゆっくり降りてきます…
写真2: コンサート舞台
本堂正面が、行燈や竹灯りでデコレーションされた即席の舞台に
写真3: iroha (いろは)の皆さん
コンサート後に記念撮影。背後には、本尊五大明王さまのお姿も見えます
当日は弱い雨曇りでしたが、幸いなことにコンサートの間は降り止んでくれました。
過去7回は天候に恵まれ、全て野外コンサートを実施できていますが、やはり梅雨時の行事ですからね。お寺の本堂内では限界がありますので、本格的な雨降りに備えておく必要性を強く感じています。
さて、ほたるコンサートで演奏して頂いたのは、大阪を拠点として活動されているiroha(いろは 二胡:泉 貴子、ピアノ:新井美奈、尺八:平山泉心)の皆さん。
結成2年と伺いましたが、「朧月夜~祈り」「見上げてごらん夜の星を」「Jupiter」「河の流れのように」「ふるさと」など定番の曲から、「ヨアケノウタ」などオリジナル曲も、大変息の合った素晴らしい演奏をしてくださいました。
また、iroha の皆さんが、それぞれ和風の衣装を身にまとい演奏される姿は、ステージとなった本堂にもよく合い目にも華やかでした。
聴衆の皆さまはもちろん、臨時ご開帳した本尊五大明王さまも、その演奏に大変満足されたことでしょう。CD「いろはいろ」の即売も、握手&サイン会の様相で、特におじさま方に人気だったようです(笑)。
冒頭のご挨拶で申し上げているのですが、古来お寺は、さまざまな人々が集まるサロンの役割も担っていました。檀信徒のみならず、近郊・郊外から大勢の方々が集い音楽とほたるを楽しむこの催しは、まさに素晴らしい機会となっています。立案準備から、全て運営されている住民自治会の皆さまに篤く感謝するところです。
天候の不順、河川の工事などあって心配したほたるですが、関係者の努力によって、今年も皆さまに喜んで頂けたようです。
私も後で聞いたのですが、コンサートの演奏につられて境内まで飛んできたほたるが数匹いたのだそうです。
暗闇を舞うほたるの幽玄な光…。
続く観賞会では、皆さまの喜びと驚きの声があちこちから聞こえていました。
写真1: コンサート風景
19:00開演。演奏が進むにつれ、夜の帳がゆっくり降りてきます…
写真2: コンサート舞台
本堂正面が、行燈や竹灯りでデコレーションされた即席の舞台に
写真3: iroha (いろは)の皆さん
コンサート後に記念撮影。背後には、本尊五大明王さまのお姿も見えます
お釈迦さまのご誕生を祝う法要を、花まつりといいます。常福寺では、旧暦に準えて毎年5月8日にお勤めしています。
この花まつり、日本では4月8日に行っている寺院が多いようですが、世界的にみると4月に行うのは日本くらいで、大半の仏教国では旧暦で実施されているそうですね。個人的には、最近知った目からウロコの情報でした。
ここ数年、常福寺では、息子もお世話になった地元保育所の児童たちが、遠足を兼ねて遊びにきてくれています。
簡単なお話をして、たくさんのお花に囲まれたお釈迦さまに甘茶を灌ぐ。その後は、甘茶とお菓子をご接待して、本堂で簡単な遊戯をして楽しみます。
お寺サイドは、かわいいお客さん達と一緒に遊べてとても楽しんでいるのですが、先生方は、本堂の中をはしゃぎ遊ぶ子供たちが「何か壊したらエライことになる」と戦々恐々のご様子。ひょっとすると気苦労が絶えないイベントなのかもしれません(笑)。
他には、ご詠歌講の皆さんが集まって練習されたり、地元に住む息子のお友達や子供たちがペットボトル持参で遊びにきたり、老若男女が一緒に楽しく過ごしています。
近くにお住まいの皆さま、どなたでも大歓迎ですので、来年の花まつりは遊びにいらっしゃいませんか? かわいらしい誕生仏(生まれたばかりのお釈迦さまの像)と一緒に、皆さまのお越しをお待ちしております。
簡単なお話をして、たくさんのお花に囲まれたお釈迦さまに甘茶を灌ぐ。その後は、甘茶とお菓子をご接待して、本堂で簡単な遊戯をして楽しみます。
お寺サイドは、かわいいお客さん達と一緒に遊べてとても楽しんでいるのですが、先生方は、本堂の中をはしゃぎ遊ぶ子供たちが「何か壊したらエライことになる」と戦々恐々のご様子。ひょっとすると気苦労が絶えないイベントなのかもしれません(笑)。
他には、ご詠歌講の皆さんが集まって練習されたり、地元に住む息子のお友達や子供たちがペットボトル持参で遊びにきたり、老若男女が一緒に楽しく過ごしています。
近くにお住まいの皆さま、どなたでも大歓迎ですので、来年の花まつりは遊びにいらっしゃいませんか? かわいらしい誕生仏(生まれたばかりのお釈迦さまの像)と一緒に、皆さまのお越しをお待ちしております。
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プロフィール
HN:
和光さん
HP:
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:
真言宗豊山派のお坊さん
大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。
現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
真言宗豊山派のお坊さん
大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。
現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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