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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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正月法話のこぼれ話を少々。

今年は申歳とあって、当初は日光東照宮の三猿について書こうとしました。



しかし、三猿はあまりに有名でひねりが無い。上手く話を広げる自信もないなぁ~ と他の対象を探したのが 前回更新したプチ法話


改めて思ったのですが、個人的には「見ざる 聞かざる 言わざる」って発想が、なんだかネガティヴで好ましくないのです。

社会で生きていく処世術として、余計なことを 見ない 聞かない 言わないことが時に賢明で、それによって自身を守る。厳しい世間を上手に生きていく知恵であることは、理解しています。(実践できている自信はないけど…汗)

でも、なんだか前向きじゃないんだよな~。
もんもんとしたものを抱えて日々を送っていたら出会ってしまいました。こんなお猿さん達に!!



ズバリ、「見ちゃう 聞いちゃう しゃべっちゃう」(笑)
見た瞬間に「これだ!!」と思いました。我が意を得たり!

せっかくこんな素晴らしい世界に生れてきたんですもの。可能であるなら、美しいもの好ましいものに、たくさん目を向けましょうよ。嬉しい言葉を素晴らしい音楽を、たくさん耳にしてみましょう。大切な人や気心のしれた友人とのおしゃべり、家族の団らん。これら全てが人生の醍醐味、こころの栄養。

「見ざる 聞かざる 言わざる」なんて勿体無いですよ。

好ましくないもの負の感情だって、そうです。直視して問題を聴いてどう解決すればいいかを話しあってみる。大切なことは何を学ぶか、どう行動するか。

かわいいお猿さん達が教えてくれました。
これも三猿。

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今年の干支は、丙申(ひのえさる)
申とは、皆さまご存じ猿のことです。

猿は、霊長目の哺乳動物。ヒト科を除いて総称することが一般的ですが、生物学的にはヒトはサル目の一員。立派な猿のお仲間(霊長類の一種)に他なりません。



猿は、原始的な原猿、中南米の広鼻猿、アジア・アフリカの狭鼻猿、類人猿の4つに大別され、実は熱帯系の動物。私たちに馴染み深いニホンザルは、北限に住まう珍種としてその世界では有名なのだそうです。

賢くて、両の手で物を掴む。二本足で直立して環境に適応するその姿は、私たちヒトの在りし日の姿と言えます。


さて、日本で一番有名な「猿」とは何なのでしょう?

前もってアンケートしたら、ベタな処で、日光の三猿(見ざる言わざる聞かざる)や太閤豊臣秀吉。日光猿軍団に猿飛佐助。『さるかに合戦』の猿など…。その他も、珍しいご意見がありました。

その中から、今回は『西遊記』に登場する孫悟空に注目してみます。
え、日本の猿じゃないって? 確かに中国籍ですが、爆発的な人気を誇る日本の少年漫画『ドラゴンボール』の主人公の方が、今や世界的に有名かもしれません。ここはご容赦いただきましょう。


(少年漫画「ドラゴンボール」の英語版)

西遊記は、中国明代に大成した伝奇小説。
唐の三蔵法師が孫悟空・猪八戒・沙悟浄といった共を従え、幾多の苦難を乗り越え天竺を目指すといった物語。日本でも、数多くドラマ化アニメ化されているので世代を越えて親しまれているお話でしょう。

主人公の三蔵法師は、今から1300年以上昔の中国(唐)に実在した人物。名を玄奘(げんじょう)といって、経・律・論の三蔵に精通していたことから三蔵法師と尊敬を込めて呼ばれました。


若き日玄奘は、仏教の原典・仏跡の巡礼を志して国禁まで犯して天竺への旅に出ます。16年に及ぶ長く険しい旅の果て、多くの人々の助けにより玄奘はインドに至り、求めていた答えを得て、六五七部に及ぶ経典を国に持ち帰りました。

帰国した玄奘はその罪を問われず、人生の全てを持ち帰った膨大な経典の翻訳に捧げました。その作業は亡くなる直前まで続けられ、経典群の中で最も重要とされる経典を完成させた百日後に寂滅の時を迎えました。

玄奘三蔵が最後に翻訳した六〇〇巻に至る経典こそが、今なお日本でも伝持されている『大般若経』  毎年伊賀では、正月の風物詩のように各お寺でお勤めされ、般若の梵風と諸僧の上げる大音声によって、地域の安全と檀信徒の息災を祈念しています。


(私の原典はこれだな。堺正章・夏目雅子 出演のドラマ)

話が少し逸れてしまいました。
西遊記に登場する石猿・孫悟空やその仲間、三蔵法師を狙うあまたの変化妖怪の類はもちろんフィクション。物語として創作されたものでしょう。

しかし、三蔵法師が天竺を目指す長く険しい旅には、苦難を共にする護衛や先導、仲間たちが必ず存在した訳で。ひょっとするとその中には、棒術にすぐれたサル顔の暴れ者が存在していたのかもしれません。そんな空想を膨らませるのも楽しいところです。

ともあれ、日本で一番有名な猿は、仏教の伝来に大きく貢献した猿であったと言えるでしょう。


※ 依那古仏教団の教化誌『法縁』第91号に寄稿したものを加筆修正しました。

平成28年という新しい年を、日々ご健勝の中に迎えられましたこと、心よりお喜び申し上げます。

文化は急速に進み、物質的に恵まれた生活を迎えられますのは、先徳の精進と各自の努力による「おかげ」であります。

しかし、今まで経験の無い豪雨災害や、地殻変動、火山の噴火、台風の襲来、豪雪による災害等々、逃れられない天変地異による苦しみが次々現れている昨今。犠牲となられた方々のご冥福と、災害に遭われました皆さまにお見舞い申し上げるとともに、本来備わっている「ほとけの心」を見出し、復興にご精進していただく事を念じ乍ら、ご本尊「五大明王」御開帳護摩祈祷法要を厳修し、五穀豊穣・万民豊楽・伽藍安隠・興隆仏法・所願成就をご祈願申しあげ、萬人が平和で豊かな生活ができ、御仏の教えが浸透し、清らかな社会環境が整う事を念じ執り行っています。



お大師さまは、『如実知自心』(ありのままの己を知ること)と申され、「自分の心を知るということは、佛(大宇宙の生命の働き)の心を知る事であり、佛の心を知るということは、つまり大衆の心を知ることである。自分の心も、佛の心も、大衆の心もみんな同じ心である、と分かったとき、大きな悟りを開くことができる」と説かれ、そして貴い命を授けられているという自覚を持たねばならないこと、今生かされている命の大事なことの自覚に生きることであり『己の命を生かしきる』という教えであります。

在ることに感謝することは、明日への希望の基となると思われます。
人は静かに己の来し方を振り返る時「ずいぶん色々な事を経験した。然し、良く此処までやってこられた」と喜びや感謝の心を持てる人になること、その時こそ、その方の歩んでこられた生涯が何ものにもかえがたい一番貴いものとなっていると思います。

仏道を精進して行くことが正しい真言行者の修行であり、真言宗の目指す即身成仏の道を歩む事になります。そして、よりよい生活環境を築きあげることになるのであります。



「春種を蒔かずして、秋どうして実りを収めることができようか」と申された如く、良い種を蒔いておけば、必ずや種は芽を出し、花を咲かせ実を結ぶ日がやってきます。その良い種を蒔くには、己が良い畑を、肥えた畑を持っていなくてはなりません。

人には本来備わっている仏性があります。「まよい」「とらわれ」「ゆうわく」によって隠されている本性を見いだし努力して参りたいと思います。

新年を迎え平穏な、ひときわ良い年でありますように祈念いたしましょう。

                   常福寺住職 織田杲深 執筆

※ 常福寺 正月寺報より転載

新年、明けましておめでとうございます。
2016年の年明けは、暖冬とあって穏やかに迎えることが適いました。

特に三が日は、ぽかぽかと春のような陽気。
恒例の元朝法要に始まり、寺総代や地区役員の皆さま、お参りくださるお檀家さま、篤信のご家族、近郊にお住まいの皆さま。また遠路、本尊五大明王のご開帳に合わせてお参りくださった方々など。除夜の鐘から正月三が日にかけて、大変多くの方がご参拝くださいました。



3日の初護摩には、例年通り6名のお寺さんにご助法願いました。今年も、総本山長谷寺で厳しい修行を積んだ面々を中心に、新年らしく華があり、皆さまに元気と活力をお分けする法要を修めることができました。

伊賀タウン情報YOU ホームページより転載)

爽やかな青空のもと、境内に和やかな空間が広がります。
護摩法要のあとは、地元業者 株式会社キタモリ さま、メモリアルホール紫蘭(しらん)さま、
伊賀上野で人気のパン屋 liaison(リエゾン)さま、新オープンした いちご農園 Tomi Berry(トミベリー)さまのご協力により、うどん・けんちん汁の振る舞い、笹酒や甘酒の振る舞い、子供さん用にお菓子のつかみ取りや わた菓子、パンやラスク・いちごの販売(お土産)などなど、ご接待いただきました。



お蔭さまで、住職 織田杲深(おだ ごうじん)が常福寺に赴任してから、この正月で50回目の新しい年を迎えました。その間、一度も休まず正月の法会に臨めたこと。まさに本尊五大明王のご加護であり、檀信徒皆さまのご支援ご協力あってのことと、皆さまに篤く御礼申し上げておりました。


今年は三重県でサミット、ブラジルでオリンピックが開かれますね。
歴史とは、そもそも動乱するもの。世界各地で戦争やテロ、自然災害が絶えず、多くの不幸が振りまかれていますが、平和な営みや日々の暮らしのなかに同じかそれ以上の幸せを産み出し、見つけて生きたいものです。

常福寺でも、正月から大般若、どんと、初大師に寒行。春にはご詠歌教区大会、霊場巡拝(四国遍路)、花まつり、山詩水明 声明コンサート、寺ヨガ など、さまざまな企画を発信していく予定です。さらにもっと大きな計画も…、おっとこれはまだ口にしてはいけませんね(笑)


(朝日新聞 1/4 伊賀版、他にもご紹介いただきました)

初祈祷護摩供に ご協力いただいた全ての方に心から御礼申し上げると共に、このブログをお読みくださった皆さまのご健康とご多幸をご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。

師走に入り、年始の支度を一つ一つ進めています。私たち僧侶はもちろん、皆さまも公私にお忙しくされていることでしょう。

今年は暖かくて過ごしやすいのですが、当然 日によって寒い日もあり、その寒暖の差に体がどうも慣れません。
子供さんを中心に、インフルエンザやたちの悪い風邪もはやっているようです。皆さま、体調管理に充分お気をつけくださいませ。

さて来春も、常福寺の年始行事『初祈祷護摩供』を、1月3日に執行します。修行を積んだ青年僧侶に多数お手伝いいただく、華やかな堂内護摩の法要であります。

 
(クッリクすると大きくご覧いただけます)

ISによって戦火が広がる中東シリアでは、平和と安全を求めて400万を超える人々が難民となった。テロに空爆をもって報復する先進国、その空爆がまた新しいテロを生む。恨みや報復の連鎖、テロはパリだけでなく世界各地で毎日おこっている。
覇権主義の中国は、南沙諸島でアメリカと一触即発の緊張を保ち、国内には、収束とはほど遠い福島の原発。メディアは常に偏った情報しか伝えようとしない…。


この動乱の時代において、攘災招福の威力に勝る五大明王の御宝前にて厳修する初祈祷が、皆さまの日常における安心、諸願の光明に繋がりますように、僧侶一同心を込めてご祈念させていただく所存です。

近くにお住まいの方・興味のある方は、ぜひ一度、常福寺の初祈祷護摩供にご参加ください。新年らしく華があり、皆さまに活力をお分けできるような法要を体験していただくことができます。

また、1日 午後2時、2日 午後2時、3日 初護摩の後に、それぞれ本尊さまのご案内や解説をする法話をいたします。各日、私が可能な限り時間をとってご説明させて頂きます。仏像に興味のある方、法話を聞いてみたい方は、ぜひ時間を合わせてお越しになられてください。

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プロフィール
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和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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