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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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(続き)

私が勤めていた浄光寺は、田端にある與楽寺(よらくじ)という大寺院に類するお寺。
もちろん、通夜・密葬儀ともに、與楽寺の御前 荒木正信 台下ご臨席のもと、組寺院、法類、東京2号支所の寺院さま方のお力添えを頂いて、滞りなく厳かにお勤め頂いた。

弟子筋といっても、私たちは東京の作法が何も解らぬ田舎者ばかり。特に会奉行を勤められた五十嵐先生や、組寺院の皆さま、與楽時御山の皆さまには微に細にご教導いただきました。


8月19日は、ご住職の本葬儀。
受付で檀信徒の皆さまをお迎えするつもりだった私は、ご指名を受けて、職衆の末席に座らせて頂くことが出来た。


周りを見渡せば、真性寺、與楽寺、金剛寺、城官寺、東覚寺、養福寺、無量寺、西福寺…、東京2号の名刹が並ぶ中に、イレギュラーな私たち(故人の弟子)が2人座している。
供数を調整したと伺ったが、私はご葬家や会奉行さま方の粋な計らいで、法要に参加させてくださったのだと思っている。

ご住職の本葬儀で、一人 四智梵語を唱えだす。
上京してお会いする度に、もう一度この方と一緒に拝みたいと幾度思ったことか。このような形で、実現するとは。こんなに早く、ご住職の葬儀をすることになろうとは…。

異例のご指名でしたが、私はふつふつと闘志を燃やしていました。きっと 私は、この日の為に研鑽を積んできた。いま自分がお唱えできる、最高のお唱えを故人に捧げたいと。

さて…、出来はだったのでしょう。幾人かにお誉めの言葉を頂きましたが、本人はよく判っていません。ただ丁寧に、心を込めてお唱えしたことは確かです。


先代(故人)が私たちの前から居なくなられて、早3ヶ月。もうすぐ百ヶ日忌を迎えようとしています。あまりにも大きな存在がいなくなることなんて全く想像できなかったけれど、残された皆さんがその穴を埋めようと、力を合わせて寄り添うように一生懸命に頑張られています。

特にご子息は、止まっていた時計の針が進み出したかのように、後継者の自覚と責任をもって、名刹 浄光寺の住職としての道を歩みだされました。まだまだ経験不足、周囲の皆さまに迷惑を掛けることも多々あるでしょうが、これから経験を重ねて、先代のように立派に、浄光寺の法燈を守っていかれることでしょう。

遠方に住居している、何の役にも立たない微力な私ですが、せめて有事には駆け付け、露払いや誰かの替わりに頭を下げるくらいのことは出来るでしょう。

これまで受けた大恩を、本人に返すことはもう出来ないので、せめて故人が大切にされていた令夫人やご子息の力になって差し上げることが、自分に出来る恩返しだと思っています。

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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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