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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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各地・メディアでまれに目にする「震災復興」という文字。その志を否定するつもりはありませんが、はたして日本語として正しいのでしょうか?

復興すべきは、被災地であって震災ではない。震災というのは、地震による災いだから、文字通り訳すと、

「震災復興=地震による災いが再び(復)興る」

になってしまいそう。
これは、かなり不吉な言葉ではないか?…と常々思っていますが、各地各所で目にするのが現実です。

耳には馴染みませんが、個人的には、むしろ「震災鎮静」や「平安・安静」など宥め鎮める意味合いの言葉が相応しいように思います。「震災鎮静 被災(地・者)復興」で如何でしょうか?


今般、豊山仏青ホームページを編集するWEB委員会でも同じ言葉が使われ、一つ問題提起をしてみました。
国語教師の資格を持つ委員さんに意見を求めたところ、私の解釈にも理解を示しながら

「言葉は、意味は二の次で、定着したもの勝ちという性質がある。
 何が間違いとなかなか言いにくい」

という回答でした。
誠に的を得たお言葉。正にその通りだと大変納得しました。


一昔前、女子高生の間から生まれた「KY」という言葉が流行りました。

「KY=空気が読めない」

あの時も思ったのです。まてよ、空気が読めるも同じ「KY」になるじゃないかと。

KY=空気が読めない
KY=空気が読める

ならば、これは略語として成立しない。しかし、メディアで増幅され、語感がいいから、面白いからみんなが使い出す。果ては、流行語にまでなってしまいました。
(えぇ、私も気が付けば使っていました…(^-^;A )

調べてみたところ、自治体レベルでは「震災復興」という言葉が時折使われているようです。しかし雑誌や新聞など、言葉を慎重に扱うメディアでは、あまり使用していないように感じます。
う~ん、日本語って難しい。やはりこれは、ハッキリと答えが出ませんね…。

私が本山で修行している時、ある先生が仰いました。 

「真言宗とは、真の言葉の教えである。
 だから、真言教師である私たちは、
 極力気をつけて、正しい言葉を発信していく必要がある」

この言葉は、今も金言として私の胸に刻まれています。せめて自分は、真言教師として、正しい言葉を可能な限り伝えていきたいと考えています。
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プロフィール
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和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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