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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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22日、真言宗の祖 弘法大師、新義真言宗の祖(中興祖) 興教大師の生誕を祝う慶讃奉詠大会が開かれました。

例年、東京板橋で行われているこの大会も、4年に一度は、本山である長谷寺で開催されることが恒例です。ほぼ地元開催といえる好機に、常福寺支部も皆さまにお声掛けして参加することにしました。

今回、常福寺よりご参加されたのは34名の講員の皆さま。本来なら私が引率すべきところ、当日 大師講総本部より幾つかお役目を頂戴したので、住職にご足労願うことになりました。

当日は、雨上がりの澄んだ青空。初瀬の御山は新緑に輝き、登廊には可愛らしい牡丹の花が姿を留めています。

早朝、持ち場につくと、山門付近より皆さまの賑わいが風に乗って聞こえてきました。さぁ、忙しい一日が始まります。


(御影堂にて、順番を待つ講員の皆さま)

私が担当したのは、弘法大師御影堂。
東京江戸川の名取芳彦詠匠とペアになって、御影堂でお唱えされる皆さまをお迎えしました。
名取先生は、豊山派の誇るご詠歌の大家であると同時に、当代一流の布教師、またベストセラー作家でもあられます。

さすが先生の講評は、話す度にきらきらと内容を変え、時に温かく、時に笑いを、時に本山や御影堂の歴史を、お大師さまや興教大師の逸話を、また皆さまの地元や菩提寺の話題を織り交ぜ、皆さまがお唱えされる都度 内容が柔軟に変化していました。


(左より、私と、名取先生。後ろ姿で失礼します)

先生の隣に座り、その法話を間近で耳にしながら、不肖私も講評(これを前座といいます)を勤めさせて頂けたことは、とても満ち足りた有意義な時間でありました。

当日、私にはもう一つ仕事がありました。
それは、この大会に集まった皆さまが一堂に会する誕生慶讃法要で、法要に付随する4曲の頭出しをすること。

普段お唱えしている曲ばかりでしたが、400名を越す講員の皆さま、また加藤精一化主猊下ご親修の大法で一人お唱えするのは、なかなか無い場面です。

緊張しないように平静を装っていましたが、体は正直なものですね。喉の奥が急にひりひり乾いてきて、一番の高音を無理に出すような無様なお唱えをしてしまいました。
全くお恥ずかしい、まだまだ研鑽が足りません。



ともあれ、総本山長谷寺で、全国の同信の皆さまとご詠歌をお唱えできた一日は、とても充実した素晴らしいものでした。参加された皆さまも、みな笑顔でお帰り頂けたようです。

充実感と、心地よい疲れと、お唱えの反省と、ご詠歌への新たな思いを胸に、大会は幕を閉じてゆきました。

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19日、長谷寺で厳修された牡丹献花祭に出仕しました。

私たちの総本山長谷寺は、『花の御寺』と称され、一年を通して数多の花が咲くお寺です。

中でも牡丹(ぼたん)は有名で、春に150種7000株の牡丹が一斉に咲き誇るさまは、まさに観音浄土さながら。境内全域が、色とりどりの牡丹の彩や香りに包まれます。


(平成22年 牡丹満開の様子)

今回は、地元 奈良教区からの出仕(ボランティア)当番として、講員さん方を引率してお勤めしました。

正午過ぎに、門前町の井谷屋よりお練りが出発。
能満院初瀬支部の皆さまと一緒に、ご詠歌をお唱えしながら歩みを進めます。





写真はありませんが、もちろん長谷寺の399段ある長い登廊もご詠歌をお唱えしながら登るのですよ。

在山の頃に数えきれぬほど登り降りしたこの登廊ですが、ご詠歌をお唱えしながら進むのは初めての体験。これは、結構大変でした(汗)。

途中休憩も入りましたが、息も上がるし、鈴撞木を持つ肩も強張ってくる。これは高齢の講員さん達にとって、かなりの重労働でしょうねぇ。


本堂に到着して、長谷寺化主 加藤精一猊下ご親修のもと献花法要。

私たちは、献花・献茶に併せて「花まつり和讃」
また、職衆退堂の際に「光明真言和讃」をお唱えしました。


(法要後、観音堂にて記念撮影)

当日は天候に恵まれ、春めいた本当に素晴らしい陽気でした。

桜はあらかた散り、八重が残っている程度。牡丹はまだ本当に咲き始め、ちらほらと紫色の花が顔をのぞかせていました。



私が指導する講員さん達も、長谷寺の行事に出仕するのは初めての体験でした。有り難い法縁に恵まれて、皆さんとても感激しておられました。

満開の桜が、春の陽光に温かく包まれた4月8日(火)
第40回 豊山流大師講奈良教区奉詠大会が、三重県伊賀市・青山ホールにて開催されました。

当日は、お釈迦さまの生誕を祝う花まつり。満開の桜並木の下、会場へ向かう皆さまの足取りも軽やかです。

「春は霞に鳥歌う 卯月八日ぞめでたけれ」

まさに釈尊降誕の瑞日に相応しい天候に恵まれました。

奈良・大阪・三重の3県から参集されたのは、12支部 160名の講員の皆さま。日頃の研鑽の成果を発表いただく大切な大会も、今年で40回の節目を迎えました。

まずは開会式。各支部長が出仕して、法楽形式のお勤めを行います。



「大師講第一番御詠歌 同行」の一斉奉詠の後に、大河内海光本部長よりご挨拶。

さらに来賓として岩脇彰信豊山流大師講総本部長より、開催40回の祝辞と、今年開催される5月の両祖慶讃大会(総本山長谷寺)と10月の全国奉詠大会(高知県立県民文化ホール)のご案内を頂きました。

今年は、全国規模の大会が関西・四国で続けて開かれる稀有な機会。万障繰り合わせて、ぜひ参加したいものです。

さて奉詠開始。
各支部、この日の為に練習したお唱えを存分に発揮されますように。


(赤目 極楽寺支部の皆さま)

お唱えされる曲目には、「地蔵菩薩和讃・御詠歌 慈心」や「海音」「浄音」などの難曲がずらりと並びます。

しかし、本来とても難しい筈の曲を、難なくさらりとお唱えされる白房の皆さま。大人数に関らず見事に唱和された和讃詠歌。修練を積み、研鑽を重ねたお唱えを聞いていると、誠に有り難く自然に頭が下がる思いがしました。

そして常のことですが、お唱えを無事に終えた皆さまは、皆一様に晴れやかな素晴らしい笑顔をされます。緊張からの緩和。無事お唱えを終えた安堵感、達成感もご詠歌の醍醐味の一つでしょう。

今回は指導に、高知より伊東聖空詠秀をお招きしました。



お唱えされた皆さまに、伊東詠秀と不肖私が交互に講評します。
伊東詠秀の柔らかな語り口と蓄積されたご詠歌の蘊蓄。その講評は解りやすく、講員の皆さまもご詠歌への理解をより深めることが出来ました。

奇しくも今年は、四国八十八ヶ所霊場 開創1200年を迎え、お大師さまを慕う人々が四国遍路へ大勢お参りされる機縁です。

第35番札所 清瀧寺の次男である伊東詠秀には、四国霊場の歴史や変遷、第一番霊山寺や打ち納め、お宿、七福神など、お四国に因んだご詠歌もご指導いただきました。

普段、総本山長谷寺を活動の中心に置いている私たちには馴染みの薄い曲でしたが、ご詠歌の本場である四国霊場のお唱え、信仰のかたちを垣間見る良い学びとなりました。

ご詠歌にどっぷりと浸る満ち足りた一日。
お大師さまを慕う同信の皆さまと過ごす充実した時間は、誠に法悦でありました。

長谷観音講を母体とする奈良教区奉詠大会も、今年で40回の節目に至りました。

神仏のご加護を頂き、先徳のたゆまぬ努力によって守ってこられた教区の歴史。積み重ねられた歳月を感じながら、観音さまのお膝元でご詠歌を唱えられる喜びを、これからも多くの方々に伝えていきたいと思います。

合掌

14日は、ご詠歌 奈良教区奉詠大会。
今年も、奈良・三重の11支部 155名の講員さんが参加して、日頃の練習の成果をご披露くださいました。

詠秀(指導者)の資格取得と共に、奈良教区本部の理事を勤めるようになって早7年。大河内本部長のもと、講習会・検定・大会の運営などをお手伝いさせて頂いています。

それまで、長谷寺昭和寮をお借りしていた教区大会を、外部会場で開催するようになってこちらは5年。使い勝手のよい宇陀市文化会館にも、随分 馴染んできました。

 
さて今回は、豊山流大師講より名取芳彦 詠匠を来賓にお招きしました。

 
 
東京都江戸川区にお住まいの名取先生は、豊山派屈指のご詠歌指導者にして布教(法話)の大家。さらに般若心経やお大師さまなど、仏教関連の書物を10冊以上も著述されているベストセラー作家でもあります。

檀務と執筆活動の他にも、声明ライブや写仏会、法話会、ホームページ・ブログの更新などなど、精力的に活動される先生については、こちらのサイトをご覧いただくとして…、

 名取先生のご寺坊 もっとい不動 密蔵院のホームページ


今回、多忙を極める名取先生にお越し頂けただけでも大変ありがたいことですが、さらにプログラム全曲(!)の講評までご快諾くださいました。

これは嬉しいイレギュラー!! 従来は、大河内本部長と私が手分けしているのですが、先生のお蔭で 今回初めて、自分が指導する講員の皆さんと一緒に登壇できました。
 

(古郡・高瀬・青山羽根の講員さんと、『常住』をお唱え)
 
各支部の奉詠の後、毎回 的確な講評をくださる名取先生。切れのいい江戸言葉は軽妙洒脱で、時に笑いを、時に心からの共感を誘い、しっかりとお唱えの理解が深まります。

続く指導の時間では、ご詠歌指導の後に、清水次郎長の浪曲をご披露くださいました。

「朝日を拝む者あれど、夕陽を拝む者はなし」

先生お気に入りの浪曲を聴いているうちに、聴衆はいつの間にか 仏道(正しい生きかた)を学び、満ち足りた気持ちになります。参加された講員さん達も、先生のご詠歌と法話をたっぷり堪能されたことでしょう。
 

(閉会式 恒例の住職による総括。遠い写真ですいません…) 

個人的には、前日準備を含めた一日半。名取節のシャワーを全身に浴びて、細胞が活性化されたような心地です。
いやぁ、名取先生にお越し頂いて大成功でしたね。お蔭さまで、第39回大会も盛況に実施することができました。

7日、名張ADSホールで開催された、高野山金剛流御詠歌の公演『曼荼羅の響』を拝聴しました。


(曼荼羅の響 facebookページより拝借しました)

御詠歌とは、和歌や韻文に日本古来の音楽の節を付けてお唱えする曲のことです。高野山に伝わる金剛流御詠歌は大正15年に創立された歴史ある流派で、私たちが学んでいる豊山流大師講の祖流に当たります。

その金剛流では、より多くの方にご詠歌を聞いて頂くために、有志の青年僧侶が合唱団を組織して研鑽を積み、10年前から全国各地で『曼荼羅の響』と題する公演を行っているそうです。今回は地元公演とあり、勉強の為に観賞した次第です。


感想としては、さすが皆さん研鑽を積まれたよいお声をされています。
合唱団ということで、発声方法から専門的な指導を受けているのでしょうね。男性のみですが、二部・四部合唱もあり、ご詠歌というよりキリスト教の賛歌を彷彿させる曲もありました。



刮目したのは、合唱団の皆さんが公演の間ずっと教本を開いて(見て)いないことでした。これは僧侶として、解釈が別れるところ。教本を出す・出さないは所作の問題になってくるので、流派によっては不作法の誹りを受ける場合があるかと思います。

しかし、全曲丸暗記するほど練習を重ねられたことは、紛れもない事実。その研鑽に、練習量に心から敬意を抱きました。

宗教舞踊とよばれるご詠歌に合わせて踊る舞い、ステージ上の両界曼荼羅と五段花のみの荘厳、進行役の僧侶の柔らかな語り口、聴衆に向けたいろは歌の指導と合唱、ただ真っすぐにご詠歌と鈴鉦だけで構成された曲内容など。どれも素晴らしく、大変肝銘を受けました。
興味を持った点それぞれに感想がありますが、それはまた関係者とお話する機会もあるでしょう。

私たち豊山流大師講の祖流に当たる金剛流御詠歌。そのお唱えに触れ、温故知新ではありませんが、まだまだ学ぶことが多くあるように感じました。

古き良きものはしっかり守り、時代に即して応ずるべきものは応じる。他流派のご詠歌とも交流を持ち、研鑽を深めながら、ご詠歌の素晴らしさを後世に伝えていきたいものです。

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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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