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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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月末、ご詠歌指導者の研修会があって、東京まで行ってきました。

常福寺が属する真言宗豊山派は、奈良の長谷寺を総本山に仰いでおりますが、関東圏にお寺が多いこともあり、東京音羽の護国寺境内に、宗務運営の中心として庁舎を構えています。
そこで大きな会議や会合・研修会などが開かれることが多く、連日全国の豊山派に属するお寺さんが参集している一大拠点になっています。


(護国寺山門のすぐ右手、真言宗豊山派宗務所)

今回は、「詠秀」とよばれるご詠歌指導者の定例研修会。近年、リニューアルされた新教典を用いて、変更点や誤字誤植などを、皆で再確認いたしました。

歴史あるご詠歌ですが、古いものをそのままお唱えするのではなく、気鋭の先生方が、日々の指導や研鑽の中で気付いた、お唱え・引字・歌謡法・表記・所作の矛盾点などを持寄り、常により正確なもの・お唱えしやすいものをと、是正(いわゆるマイナーチェンジ)が繰り返されているのが現状です。


(左:旧教典 と 右:新教典 を比較しています)

「数年前に教わったことと違う!」という事態も大いにありえるのですが、そこはそれ。指導する際には、極力最新のものをお伝えするように心掛けています。

そんな時、いつも私は「ご詠歌は生きている。常に変化しているんだよ」と表現して、皆さんにご理解を求めています。あまりコロコロ変更されても困りものですけどね、常に是正されていく姿勢は間違っていないと思います。

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月イチでご詠歌の指導に伺っている近くのお寺さん。お蔭さまで、その指導が7年目に入りました。

こちらの講員さん達は、いわば私の初めての教え子さん。
私が詠秀(えいしゅう)というご詠歌指導者の資格を取るため東京まで詠歌研修所に通っている頃から、どこからか噂を聞きつけて、先方から「指導してほしい」とお話を頂戴しました。

もともとお寺同士のお付き合いも深く、私自身 ご詠歌を指導する場を欲していたこともあって、こちらこそ経験を積ませて貰えると快諾したのはもう6年前のこと。

皆さんすでに白房(上級者の証)でしたが、ここで指導して学んだことが、その後、他支部の指導や新グループの立ち上げ、教区の講習会・検定・大会など、私のご詠歌活動の礎になったことは間違いありません。



写真は、そのお寺の御本尊さま。
像高 一尺ほどの阿弥陀如来の立像です。

「この本尊さまに見守られて、6年経過したのだな」と、改めて感謝申し上げました。どうぞこれからも、慈しみに満ちたまなざしで我々を見守ってくださいませ。


大僧正の葬儀の翌日は、ご詠歌の教区奉詠大会。何もなければ、前日準備から入るのですが、今回は事情を説明して他の皆さんにお任せした次第。
昨年までお世話していた大会係も、ちょうど次の方に変わりましたからね。私の手を離れるよい機会になりました。

0d34af95.jpgさて、今回の大会には、奈良・三重の11支部が参加。176名の講員さん方が、日頃の練習の成果をご披露くださいました。
今回も、教区の詠秀(指導者)として、大河内本部長と手分けして、お唱えの講評。皆さまのお唱えをしっかり聞いて、感想や批評をするのですが、これがなかなか体力いるのですよ。皆さんのお唱えを耳をダンボにして聞きながら、一曲一曲丁寧にお話させて頂きました。

22392d4a.jpg今回の大会は、豊山流大師講より遠藤賢明 詠匠を来賓にお招きしました。
福島県南相馬市にお住まいの遠藤先生は、実際に東日本大震災を体験され、当日ご自身が指導されていた講員さんを数名、津波によって亡くされています。

先生のお寺は被害が少なくすんだのですが、福島の浜通りには被災した豊山派寺院が幾つも有り、先生は現地の寺院によってなる復興委員会の長として、県内外を忙しく活動されています。

西日本に住む私たちは、今回の大震災をTVやニュースなど映像では見ていても、直接肌で感じることが出来ていません。先生が被災地の現状をお話しくだった際は、会場全体が水を打ったように静まり返り、感情を抑えてお話になる先生の朴直な口調を聞き漏らすまいとするようでした。

微力ながら私たちにも出来ることをしようと、奈良教区から講員さんにも呼び掛けて、被災地復興のため義援金100,000円を遠藤先生にお渡しさせて頂きました。復興の為には僅かな額かもしれませんが、私たちからの気持ちを有効にお使い頂けることでしょう。

この3日間は、大僧正の本葬とご詠歌教区大会。さらに生駒で葬儀が一つ重なって、てんてこ舞いでした。
ブログの履歴をみれば、2年前のタイトルが「てんやわんや」…なんだか、いつも同じようなことを言ってますね。帰宅後は、疲れた体にムチ打って、お彼岸の塔婆書きを仕上げましたとさ。


17日、第56回 豊山流大師講全国奉詠大会が、愛知県名古屋市で開催されました。
隣県開催される全国大会とあり、常福寺では久々に参加することを決定。各グループにお声掛けしたところ、27名の講員さんが集まってくださいました。

27名と一口に言っても、それぞれのキャリアは異なります。ご詠歌を始めてまだ数年の新人さんから、すでに20年以上もご詠歌を学ばれている熟練の方々まで…。
大会の最初に、20年以上活動を続けている永年支部と講員さんを表彰される機会があり、配布されたプログラムにも、常福寺や参加された永年講員さん方の実名がしっかり掲載されていました。

ご詠歌の講員さん方は、お寺に足繁く通い、ほとけの教えを篤く学ばれている方々です。尊い菩薩行を20年以上も続けておられる皆さまに、心から敬意を表します。


今回の大会は、3月の東日本大震災を受け、その慰霊と復興をテーマに実施されました。
全国から集った講員さんの数は、1100名超!! 震災の被害が激しかった福島からも、数支部ご参加されていたようです。

まず、開会式と物故者慰霊の法要。この度の大震災を受けて書き下ろされた曲『国土安寧万霊供養和讃』が、会場に響き渡ります。
「嘆きは生死の海のように深い。人は無常の世を生きる…」全ての講員さん方が、祈るように鎮魂のご詠歌をお唱えされていました。

61dfa9be.jpg一般奉詠にて、常福寺・蓮勝寺支部の皆さんは、『大師講第三番御詠歌智水』をお唱えされました。
新人の皆さんは、人前で始めてお唱えされる方ばかり。新人も熟練者も同様に緊張されていましたが、本番では、多くの同信さんと共に素晴らしいお唱えをしてくださいました。


唱え終わった後は、どの講員さんも朗らかな恵比寿顔。緊張から開放されて、とてもいい笑顔をされていましたよ。

4e2c564c.jpg大会の最後は、復興への願いを込めた祈願法要。私も、ご詠歌指導者の一人として舞台に登りました。
この復興祈願の主役を飾ったのは、私もご縁が深い愛知仏教青年会の皆さま。このブログでもたびたび紹介している皆さんが、『六大響』『輪廻龍昇』などを演奏してくれました。

いや~、昨年から活動されている太鼓隊が、その腕前をますます上げてくれています。
修練を重ねた、一糸乱れぬ力強い太鼓。その響きと祈りは、館内に居られる1100名の講員さん方に確かに伝わりました。

常福寺支部として、久々に参加した全国大会。
閉会後、講員さん方は大須を散策したり、早めの夕食を頂いてから帰路につかれました。これもまたご詠歌の楽しみ。また機会を見つけて、皆さんと共に参加したいものです。
常福寺には、ご詠歌を共に学ぶ仲間として、現在51名の講員さんがおられます。51名全員が一緒にお唱えする機会は少なく、普段は、各地区・世代・熟練度に応じて小さなグループに分かれて練習しています。

それぞれのグループには、名前が付いています。

「ひまわり」「あじさい」
これはきっと、練習を始めた季節のお花

「弥生会」
こちらは、練習を始めた月でしょうか?

「蓮花会」
これは、そのままお寺(兼務寺院)のお名前

1年前、新しくご詠歌を始めた皆さんが、自分たちの会の名前を考えておられました。常福寺がある地元の若いグループ。先ほどの様に、季節のお花、月など色々アイデアを練りましたが、なかなか良いものが決まりません。

私は、少し思案してから「なごみ(和)」という会名を提案してみました。
「和」という字は、仏教において、とても大切な文字です。

「和合衆(わごうしゅう)」
これは、仏道修行者の集まりを指す言葉。

「和顔愛語(わげんあいご)」
和やかな顔で、優しい言葉で話しかける。最も簡単にできる布施の一つ。

「和をもって尊しとなす」
仏教に篤く帰依した聖徳太子、有名な十七条憲法の第一。

そして奇しくも、私の名前「和光」にもその文字が入っています。

常福寺の地元で、副住職が一から指導しているご詠歌のグループ。結局この案が採用され、講員さん方にも「いい名前を付けて頂いた」と、快く受け入れて貰うことができました。

05c9d5f9.jpg「なごみ」の皆さんも、練習を始めて早2年が経過しました。さまざまな曲を学び、順調に上達されているところ。この秋には、都合のつく方のみですが、一緒に全国大会に登壇しようと話し合っています。


「なごみ」だけでなく、ご詠歌を学ばれている講員の皆さんは、常日頃から仏教のさまざまな智慧を学んでくださっているいわば篤信の方々。お寺にとって、とても大切な存在なのです。
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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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