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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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今から15年前。私が大学を卒業して、本山研修所で修行をしていた頃のこと。

長谷寺におられる五人の執事さまのなかに、その方はおられました。どっしりとした大きな方でした。性格は、温厚というか、どちらかといえば物静かな方だったように記憶しています。
教務部で、私たち学生や、寺院関係の団体参拝を担当されていました。お檀家さま方の対応やご接待で、よくご一緒させて頂いたように思います。

その方は、ほかの執事さまとは少し違いました。
お帰りになる団体さまを、必ず駐車場まで降りていって見送る。相手を見送るときは、先方のお姿が見えなくなるまで手を降り続ける。「もう少し手を振り続けてごらん。すると、相手は必ず振り向く。その時、長谷寺のお坊さんがまだ見送ってくれていることに相手は感動されるんだ」先生のお言葉通り、お客さまはある位置でくるりと振り向く。それは、まるで魔法を見ているようでした。

私たちの研修中に、先生は任期を終えて自坊に戻られました。
その後、東京に出張をされる際、飛行機に乗ると速いのですが、必ず陸路で移動されていました。聞けば「飛行機に乗ると、自坊と長谷寺の上を通過してしまうから。なんだか本尊さまに申し訳なくて」とのこと。単に飛行機嫌いという噂もありましたが、行き帰りのどちらかには、必ず長谷寺によって観音さまに手を合わせてお帰りになっていたように思います。

先生は、残念ながら早くに亡くなりました。行年は存じ上げませんが、まだまだお早いご遷化であったように記憶しています。

人を形成する大きな要因には、出会いがあります。さまざまな人に出会って、いい意味でも悪い意味でもその影響を受けて、自分で取捨選択することによって人格を形成していく。尊敬できる素晴らしい人に出会えたことは、人生の喜びであろうと思います。
在家出身の私にとって、先生は手本とすべき本物の僧侶の一人でした。短くか細いご縁でしたが、有難い出会いでありました。

四国霊場 第36番 清瀧寺今回、四国を巡拝して、久しぶりに先生のお寺をお参りしました。先生のご子息は、長男次男さん共に私の先輩であり、どちらも宗派の第一線でご活躍されています。今回の巡拝では、先生の奥さまにもご挨拶いただき、懐かしい思い出話をさせて頂きました。

参拝を終え、お寺を後にするとき、送迎タクシーの車内から振り返ると、奥さまとご子息の姿が。私たちの姿が見えなくなるまで、ずっと手を振り続けてくださっていました。

受け継がれる先師の心。一僧侶として、寺院として、鑑とすべきご接待を受け、自分ももっと頑張らねば!と奮起しました。
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今年夏より、お檀家さん方と一緒にお参りしている本四国八十八ヵ所霊場。
第2回となる今回は、5日から7日にかけて修行の道場・高知県に位置する13ヶ寺をお参りしました。

バスを走らせ、高知県に入るとそこは海景色。左手には水平線、右手には四国の山々が広がる様は、地元では決して拝むことの出来ない情景です。さすが南国土佐ですね。幸い好天にも恵まれ、道中汗をかくこともままありました。

四国霊場 第26番 金剛頂寺高知県には、同じ豊山派のお寺がたくさんあります。ご縁のある方々と再会できることも旅の喜び。今回の巡拝では、大学の同級生や、同門の先輩方、昔長谷寺で修行していた後輩などなど…、多くの方と再会することが出来ました。

特に、第26番 金剛頂寺の坂井さんには宿舎まで足をお運び頂き、手厚いご接待を頂戴しました。伊賀からはるばる出掛けた私ども一行。四国に初めて訪れる方も多い中、予期せぬ歓待を頂いて皆さんとても感激されていました。

その後、昼間にお参りした第24番 最御崎寺の島田さん(大学・本山研修所の同期)も宿まで遊びにきてくれて、3人でコーヒー談話。気が付けば、私の目の前に室戸の西寺・東寺の後継者さんが揃っている…。なんだか、とても贅沢な時間を過ごせている気がしました。

お遍路を巡る方には、それぞれ旅の目的があります。「いつかお参りしてみたかった」「亡き人の供養に」「友人に誘われたから」と、個人差はあれ、それぞれの思いを胸に巡拝していきます。

79b52cbf.jpg今回私は、自分の心にゆとりを取り戻す「心の洗濯」を心がけてお参りしました。どうも最近忙しくて、少し心が荒んでいるような気がしていました。
道中、さまざまなことがありましたが、それらもまた素晴らしい経験。縁あって集った19名のお仲間と共に、とても貴重な時間を過ごさせて頂いています。

尚、参拝したいくつかの豊山派寺院でも、ありがたいご接待を頂戴しました。この場をお借りして、御礼申し上げます。ありがとうございました。

第3回の巡拝は、来年6月初旬を予定しています。
 
写真1: 第26番 金剛頂寺
 歴史ある古刹を参拝。貴重な寺宝が納められた霊宝殿も見学しました。
写真2: 日の出
 室戸の「明星」から望む朝日。空と海と太陽と、見事な黎明でした。
世間では、少し前からラー油ブームが到来しているようですね。食べるラー油に始まり、最近ではコンビニのおにぎりや肉まんにもラー油味が登場して大人気だとか…。実は、流行に疎い私も、珍しくこのブームに乗っかっています。
 
4b4f60fe.jpgきっかけは、知人に頂いた石垣島ラー油。何気なく使ってみたら、これがとても美味しいのです!!
気がつけば、私しかラー油を使わないのに、わずか一月ほどで1本空っぽ。ラー油なんて、これまでは小さいものがあれば賞味期限までに使い切れなかったのに、この夏から既に4本目を数えました。
 
実はこの夏に、棚経+自転車+子供と運動+ラー油の効果で、体重を5kgほど減らすことに成功しました!! えぇ、元が大きいから誰もなかなか気付いてくれませんけどね…(T-T)
 
最近はラー油ブームのため、簡単に多種多様のラー油が手に入ります。また、みんな料理によく合うんだ! もうしばらく、このマイブームは続きそうです。
伊賀・名張のたから少し前のことですが…、今年7月、郷土出版社から『写真探訪 伊賀・名張のたから』が出版されました。

「次代に伝えたいふるさとの至宝100選!」と題して、伊賀・名張両市の名だたる名所・旧跡から、知られざる文化財・伝統行事まで、400点の写真で一挙紹介されています。
 
出版社から連絡を頂いて、常福寺本尊 五大明王像も見開きページで紹介されています。常福寺といえば、何より五大明王さま!! ふるさとの至宝100傑に選んでいただいて、とても満足しております。

なかなかしっかりした装丁の本で、定価がおよそ10,000円。こんなに高くて売れるのだろうか!?…と心配してしまいました。書店等で見かけたら、ぜひ手にとってご覧になられてください。
お彼岸に入りました。田んぼの畔道や川の土手、お墓など、各地で「彼岸花」が燃えるような赤い花を咲かせていることでしょう。
 
06cfedc9.jpg彼岸花には、千を超える異名があるそうです。
「葉無草」の他、「墓花」や「死人花」「狐の松明」など、不気味な名前が多いのですが、仏教では「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」といって、彼岸(浄土)に咲く縁起のいいお花とされています。(ちょうど、「光明」秋号でも紹介されていますね。)

不吉な名前が多いのは、どうしてでしょう? 開花期に葉を持たないから?
鮮やかな赤い色が血や炎を連想させるから? お墓によく咲いているから?

一説には、彼岸花の鱗茎に含まれているアルカロイド系のリコンという毒が関係しているそうです。強烈な刺激があるため、虫やモグラ、野ネズミが嫌がって近寄らない。古くは、彼岸花のでんぷんで作った糊は、表具や和服の糊付けなどに使われていたそうです。

そういえば彼岸花が咲いているところは、田んぼの畔や、川の土手、お墓など、人間の暮らしにとってどこも大切な場所ばかり…。彼岸花は、花の咲いていない時も、害虫や野獣から私たちの暮らしを守ってくれていたのですね。

不吉な名前が多いのは、子供たちに「有毒な彼岸花の根を、むやみに触らせない」ための方便だったのです。確かに、子供たちにはその方が効果覿面だったことでしょう。

何気なく咲いている彼岸花にも、先人の知恵が込められている。この他にも諸説あり、なかなか奥の深い花のようです。お墓参りの傍ら、ほんの少し彼岸花にも眼を向けてあげてください。

お彼岸について詳しく知りたい方は…、コチラ をご覧ください。
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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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