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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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先月末、三重県伊賀市のあやま文化センターにて開催した 『声明×尺八×ピアノの調べ』 は、チケット334席が早々に完売! 当日は小春日和に恵まれ、大勢の皆さまがお越しくださいました。

H24 山詩水明 声明x尺八xピアノの調べ_1私たちの声明と、尺八×ピアノという普段一緒にお唱え(演奏)する機会がない音楽とのコラボレーション…。ちょっと想像が付きにくいかもしれませんが、その音色は絶妙で、聴衆の皆さまにも大好評を頂くことができました。

今回の成功は、尺八奏者 新田みかんさんとピアニスト 大谷清文さん、お二人の技量に依ること多大でした。私たちの声明は、アドリブで旋律を変えることができませんので、基本私たちがメインで、そこに演奏を合わせて貰うことになります。

H24 山詩水明 声明x尺八xピアノの調べ_2そこは、お二人とも稀代のセッションマンですから、その辺のさじ加減がまた絶妙なのですよ。
熟練の演奏が押して引いて、一つの曲として巧く融和されていく…。

これは百文は一聞にしかず。私の筆力では巧く伝えきれませんが、きっと、当日お集まりくださった皆さまには、しっかり体感して頂けたことでしょう。

ともあれ、コラボ企画があまりに好評すぎて「今後私たち(声明)だけで活動する際は、もの足りなさを感じられるのではないか…」と不安が少々…。まぁ、取り越し苦労で済ませたいところです。

また今回は、リハーサルを重ねるなか「涅槃和讃」「光明三昧」「祭文」など、普段私たちがお唱えする機会が少ないお経もプログラムに組み込むことができました。本山組以外は、初めてお唱えしたメンバーもいます。其々のスキルアップに取り組むことが出来たことも嬉しい収穫でした。

H24 山詩水明 声明x尺八xピアノの調べ_3私たち『山詩水明』の活動も、この2年間で7会場×のべ850名を超える皆さまに声明を聞いて頂くことができました。大して広報活動もしていないのに、次々に新しいお話を頂けて大変ありがたいことです。

さて、次はどんなことをしようかな? 
次はまだ少し先ですが、今からさまざまな構想を膨らませています。


当日ご出演いただいたピアニスト 大谷清文さんのホームページ
 「音楽と風景」 で当日の音源(一部)を聴くことができます。
 ぜひご試聴されてください。
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常福寺の境内、ちょうど鐘楼の脇に植えられた蝋梅が、5年ぶりに花を咲かせました。

きっかけは平成19年の春。
大阪にお住まいの信者さんから「どうぞお寺の境内に、たくさんの花を植えて欲しい」と、”花の種”というご寄進を頂戴したこと。
間もなく程よい蝋梅が植樹されましたが、根付きが悪かったらしく、残念なことにすぐ幹から立ち枯れてしまいました。

その後、地面から顔を出したか弱く小さな枝木を、温かく見守ること実に5年…。それが、今年はじめて小さな花を咲かせたのです。

c2d09b32.jpg蝋梅は、ロウバイ科の落葉低木。唐の国から来たことから唐梅とも呼ばれ、臘月(ろうげつ:陰暦の12月)に梅に似た花を咲かせることがその名の由来です。
また、花やつぼみから抽出した蝋梅油(ろうばいゆ)を薬として使用することもできるそうです。


この季節、繊細な花をつけて、芳香を楽しませてくれるこの蝋梅。春を告げる花として、きっと多くの人に愛されているのでしょうね。

そういえば、”花の種”をご寄進くださった信者さんは、音信不通でその後すっかりお姿を見かけなくなりました。また、ひょっこりお参りに来てくださるとよいのですが…。

お元気ですか?
ご寄進いただいた蝋梅が、再び花を咲かせましたよ。
ご存じですか? 毎年、1月26日は「文化財防火デー」なのだそうです。

36775562.jpg昭和24年同日に、奈良県斑鳩市の法隆寺に現存する世界最古の木造建造物である金堂(国宝)が炎上し,壁画が焼損されました。
日本国中に走った大きな衝撃は、文化財保護法の制定へと繋がり、以来、毎年この日を中心に、各自治体の教育委員会・消防署・文化財所有者などが協力して、全国各地で防火訓練などの文化財防火運動を展開しています。

935f2805.jpg常福寺でも、本尊 五大明王像が国重文ということで、教育委員会を通して依頼があって、消防団・地区住民が集う防火訓練が行われました。

最寄りの消防署から、連日下見にやって来る消防士さん達から「この度の演習は、大規模なものになる」と聞かされ楽しみにしていたのですが…、
残念ながら当日 私は、急な発熱と頭痛によって一人ダウン。すぐには回復せず、それから数日寝込んでしまうはめになりました。あ~ぁ、楽しみにしていたのになぁ。

真冬の1月2月は、空気が乾燥して、一年のうちで最も火災が発生しやすい時期になります。皆さまも、火元…そして体調には十分ご注意くださいませ。

写真1: 第58回 文化財防火デーのホスター(文化庁・消防庁)

写真2: 消防訓練に参加したご褒美に、消防車に乗せて貰った息子。
 ご満悦です!
伊賀では、新春の恒例行事「大般若」が始まっています。
すでに5地区のお勤めに参加した私は、連日大声を張り上げて、さすがに少し喉が傷んできました。うがい・マスクなどして、しっかりケアするよう心掛けています。

c7ab73ff.jpgさて、今日は小正月。常福寺では、早朝から篝火を熾して“どんと”焼きを行いました。
どんとは、正月飾りを外してそれらをお焚きあげする行事。早くから、地元のお檀家さん達が古いお札や注連縄などを手にお参りになります。

632ac18d.jpgお寺では、鏡割りしたお餅をどんとで焼いて、お参りされた皆さんにお雑煮ややき餅などにしてご接待します。中には、自宅から家族の数だけ小餅を持参して、どんとの炎で餅を焼いて帰られる姿も…。

お餅は、少し目を離すとあっという間に黒くこげてしまいますからね。もち焼きが得意な私は、今回専ら焼き役を務めていました。

近年、正月も様子が変わり、凧揚げや羽子板・かるたなどする姿を全く見かけなくなりました。どんとのような伝統文化を、無理ない範囲で後世にも伝えていきたいものです。
謹賀新年。皆さま、本年も宜しくお願い申し上げます。

今年の干支は、壬辰(みずのえたつ) 辰とは、皆さまよくご存知の龍のことです。今年届いた年賀状にも、さまざまな姿の龍が描かれていたことでしょう。

この龍、日本を始めアジア各国では神獣、または神そのものとして扱われる神秘的な存在です。

龍は水中や地中に棲むとされ、嵐や雷雲を呼び、竜巻を纏(まと)って大いに飛翔するという伝説があります。台風や河川の氾濫など、時に猛々しく暴威を振るうことがありますが、基本的に温厚で、天候を左右させる力を持つ善性の存在といえるでしょう。

一説には、古来中国では唯一皇帝のみが五爪の龍の模様を使えたと聞きます。龍が持つ強大な力を皇帝の権力に準(なぞら)えたのでしょうが、なぜ十二支の中に一匹だけ空想の存在である龍が含まれているのか。残念ながら確かなことは不明です。

e486d1d6.jpg仏教においては、インドの水神ナーガ(Naga)を起源とする「竜王」が有名です。
釈尊降誕の際、空から現れ甘露の法雨を降らせたり、悟りを求め結跏趺坐(けっかふざ)する釈尊を守護したり。他にも法華経の会座に列した八大竜王など、龍は仏法の守護神として登場します。


しかし、所変われば品変わる。同じ龍でもこと西洋では全く逆の存在になります。

ef737453.jpg子供向けのゲームによく登場するドラゴン(Dragon) キリスト教的な解釈によると、ドラゴンは、天使と対を為す悪魔、人に害を及ぼし征服されるべき悪竜を指す言葉として黙示録に登場します。

龍とドラゴン。どちらも角や鱗、高い知性と強大な体躯、天候を左右させる神通力を持つなど多くの共通項がありながら、西洋と東洋でその解釈は全く逆転してしまいます。これは、来年の干支である巳(蛇)にも同じことが言えるのですが。


私たちが暮らすこの世界は、あまたの人々が生き、その人の数だけ「常識」や「普通」が存在します。これは、どちらが正しい間違っているという問題ではありません。

異なる文化に対して、自分たちと違うからといって頭ごなしに否定せず、理解して共存する道を探す。弘法大師は「曼荼羅(まんだら)思想」としてその大切さを説いています。

写真1: 仏陀を守護する竜王(ラオス)

写真2: ヨハネ黙示録のドラゴン

※ 依那古仏教団の教化誌『法縁』 第87号に寄稿したものを転載しました。
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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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