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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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先月23日、名張市小波田の『つぐみカフェ』で声明ライブを行いました。
声明とは、経文に独特の節をつけてお唱えするもので、千年以上の歴史があり、雅楽や能・歌舞伎などで用いられる邦楽の原点であるとされます。

声明ライブ 『山詩水明』 '10.01.23_1今回は、ライブ名を『山詩水明』と題して、普段お寺を訪れる機会の無い方にも、ぜひ本物の声明を聞いて頂きたいと企画しました。
ライブに出演してくれたのは、総本山長谷寺で修行を積んだ、地元を中心とした後輩たち7名。全員が、確かな実力を持った一騎当千の若き青年僧侶です。

地元情報誌YOUで告知したところ、予約60席はわずか2日で全て完売!! 追加公演の予約待ちをされる方も、50名を越えました。開催前から追加公演を検討するという、嬉しくもプレッシャーのかかる状況の中、声明ライブ当日を迎えました。

ライブ当日は、なにぶん初めての会場ですので、全員がかなり緊張していたように思います。恥かしながら、代表で挨拶した私も噛み噛みの状態でした…。
しかし、そこは確かな実力をもった仲間たち。緊張感に包まれながらも、見事な声明を響かせてくれました。ライブ自体は、声明を中心にしつつ、読経あり、御詠歌あり。楽器も、太鼓や吹螺・錫杖などを用いた本格的なものとなりました。

ライブ後に、聴衆の皆さまから温かいお言葉をたくさん頂きました。反省点も多々ありますが、声明ライブまずは大成功!! 3月に、同会場で追加公演を企画しています。

 会場にお借りした つぐみカフェは…、コチラ
  落ち着いた時間が過ごせる、地元の人気店です。
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昨年より蓮勝寺の住職になると同時に、その地区にある宗旨を越えた寺院の集まりである依那古仏教団の一員となりました。先に記した「法縁」は、年始に発行されるその教化誌に寄稿したものです。

依那古仏教団の活動の一つに、年始に行う寒行があります。どういうことをするの?と妻にも聞かれたのですが、初参加の私にも当初はピンとこず「うーん、傘地蔵のようなことをお坊さんがするのかな?」と憶測でものを言っていました。

f623aacf.jpg内容は、結構ハードなものでした…。
朝8時より、出仕した僧侶全員で、在所に住むお檀家さん達のお宅を一軒一軒訪ねて廻る。在宅でも留守でも、玄関先で短めのお経をお唱えする。もちろん食事や休憩はありますが、初日が終わったのは午後4時近くになっていました。
これを3日続けて、併せて600戸ほどのお宅を拝んで廻るのです。

初日の歩数が、33000歩ほど。これはなかなかの行ですね。お餅とおせち料理でついた脂肪が少しでも減ることを期待します…。
この週末、常福寺に子犬がやってきました。住職のお孫さんが少し前に飼い始めたまだ幼い柴犬。所用があり、住職夫妻が預かることになったのです。

5b1a6dbb.jpg目を輝かせたのが、動物好きのうちの子供。日課の散歩をさせて貰うと、まるで飼い主のような顔をして犬の紐を引いています。
動物の力って凄いですね!! 散歩に出たらインドアなうちの息子が、子犬と一緒に、在所中をどんどん楽しそうに(時に小走りで)歩いていく。付いて行く私の、運動不足が解消されそうな勢いで…。ん、これはまさにアニマル・セラピーじゃありませんか!?

昔、犬を飼っていた妻もやはり動物好きで、子犬のそばから離れられない様子。うちでも犬を飼おうか!?などと、すっかりメロメロになってしまいました。

子犬の外泊は、わずか2泊。すぐに飼い主の元に帰っていきました。たった2泊でも淋しくなるものですね。家族みんなが、子犬の魅力にやられたようです。
155b6c83.jpg今年も、伊賀各地で大般若の法要が営まれています。『大般若波羅蜜多経』という六〇〇巻の経本を、転読(てんどく)するという独特な法要。伊賀では、すっかり正月の風物詩といえるでしょう。

2ヶ寺の住職となった今年からは、自然とさまざまな仕事が増えました。例えば、各地区の辻々に立てる辻札を作成する。準備として、導師のお唱え(説草)を練習する。大般若自体が珍しい法要ですので、住職でないとお唱えする機会は全くありません。私も、学生の頃に学んだのみの10数年ぶりのお唱えとなりました。

他にも、職衆(お手伝いの僧侶)の手配をしたり、檀信徒の皆さんに法話をしたり…。慣れないことばかりで、師僧にご指導を仰ぐこともしばしば。
新米住職、まだまだ勉強することばかりです。

 大般若転読会(てんどくえ)について詳しく知りたい方は…、江寄山常福寺HP
   左側メニュー「年間行事」をクリックしてください。
私たちがよく読誦するお経の一つに、開経偈というものがあります。

 無上甚深微妙法 百千萬劫難遭遇
 我今見聞得授持 願解如来真実義

偈(げ)とは詩のこと。開経偈とは、文字通りお経を読む際にお唱えする言葉をいいます。意訳すると「この上無くとても素晴らしい仏法は、百千萬劫という悠久の時間を費やしても遭い遇うことは難しい。私は今、それを見聞きし学び自分のものとする機会に恵まれました。願わくは、如来の真実の教えを理解できますように」となります。

「劫(ごう)」とは時間を表す単位のこと。諸説ありますが、ある学者が計算したところ一劫=一〇〇億年となったそうです。一〇〇億年というと、ビッグバン理論による宇宙の年齢とほぼ同じ。その一劫を百千萬回も数えるのですから…なんだか途方もないことになってきましたね。

この百千萬劫について、闇雲に大きな数字を並べているようですが、私は、実は納得のできるものではないかと考えています。

地球誕生より四六億年。この星には幾多の生命が生死し、受け継がれた命はさまざまに進化して今なお躍動しています。現在、人類だけで七〇億人弱。動物や昆虫・魚や植物を加え、さらに過去に思いを巡らしてみると、その数は爆発的に大きくなるでしょう。

要約しますと、地球に誕生した星数ほどの生命の中で、たまたま人として平和な時代の日本に生まれ、仏法に触れる機会を得た。今このブログを読んで下さっている、それこそが奇跡。まさに百千萬劫分の1の確率ともいえる『法縁』あってのことなのです。

皆さま、さまざまなご縁があって今を生きておられる。私も仏縁あって伊賀の地の住職となりました。人知の及ばぬ『法縁』によって出会いがあり別れがあります。有り難いご縁に感謝しながら、日々を送りたいものです。  合掌 

※ 依那古仏教団の教化誌『法縁』第85号に寄稿したものを加筆修正しました。
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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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