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三重県伊賀市 本尊五大明王の祈願寺 
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私が住職を兼ねている蓮勝寺は、地元の仏教団に属しています。

9つのお寺が集うその団体は、新春の寒行に始まり、物故者法要や檀信徒研修会、そして教化誌発行などの活動をしています。9ヶ寺の宗旨は、真言宗4、天台宗2、禅宗2、浄土真宗1と、真言宗が最多です。うちのお寺も真言宗。今回は、真言の教えについてお話したいと思います。

そもそも仏教とは、今から二千五百年ほど前に、インド(現ネパール)で悟りを開かれたお釈迦さまの教えを指します。現在日本には数え切れない程の宗旨がありますが、仏教である以上、その根源には必ずお釈迦さまがおられます。

真言宗は、弘法大師空海が唐(中国)に渡り、当時最新の仏教であった密教(みっきょう)を持ち帰ったことがその始まりです。金剛頂経と大日経、両部の異なる密(みつ)の教えを一身に授かった空海は、帰国後その教義を再構築し、真言密教を完成させました。

没後千年を経た今もその信仰は失われず、お大師さまのお徳を慕い高野山や四国霊場をお参りする人波は絶えることがありません。真言宗開祖として、我が国でその名を知らぬ人はないでしょう。

さて、真言宗と他宗の異なる点は何でしょう。沢山ありますが、第一に「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」が挙げられます。真言密教は、それまでの厳しい修行の果てに悟りを求める仏教、来世において救済される仏教をさらに昇華させ「この身をもって仏と成る」という思想を完成させました。

この宇宙の法則、地球の森羅万象、大自然の神秘こそが仏の働き、大日如来という普遍の仏である教え。仏の働きの中を生かされている私たちは、既に仏そのものであると説く思想は、古来多くの人々に信仰され大切に守り継がれてきました。「即身成仏 密厳国土(みつごんこくど)」の言葉通り、私たち一人一人が仏に成るならば、この世界がそのまま浄土(極楽)になるのです。

では、どうすれば仏に成れるか。それは、難しいことではありません。

お寺にお参りして、合掌してお経を読む。先祖の菩提を願い、自己を見つめ直す機会を持つ。和顔愛語で、仏さまのように生きてみましょう。自分の人生を極楽にするのも地獄にするのも、本人次第です。折角ですから、極楽の人生を歩みたいものですね。 

※ 依那古仏教団の教化誌『法縁』第86号に寄稿したものを加筆修正しました。
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新年あけましておめでとうございます。

88f89616.jpg大晦日に降りだした雪が積もり、辺り一面は全て銀世界。積雪の少ない伊賀では珍しい年明けとなりました。除夜のお参りも、雪の影響でほとんどが地元の方のみで、車の往来も少なかったように思います。


常福寺には、今年も元日から多くの方にご参拝いただきました。毎年顔を見せてくださる檀信徒の方々に、近郊にお住まいの方々。本尊五大明王の拝観のためにお参りされた方々など、大勢の方とお話させていただきました。

檀信徒の中には、家族総出で新年のお参りをしてくださる家があります。里帰りをされた息子さん、子供やお孫さんを連れて、中には毎年かわいい赤ちゃんが一人づつ増えていく大家族もあって、お迎えするこちらも楽しいものです。この正月だけで、何人の子供さん達とお話させて頂けたことでしょう?

3381e5ae.jpg恒例である3日の初祈祷は、今年も職衆4名の助法をお願いしました。今年は、初めて「全ての職衆が伊賀のお寺さん」という地元中心の面々。皆さんのお力添えを頂いて、今年も、正月らしく、元気で華のある法要を修めることができました。

伊賀では珍しい、本格的な護摩祈願の法要。お蔭さまで、年々お申し込みも増え、正月の恒例行事として浸透しつつあることを肌で感じます。

また今年は、地元業者 ㈱キタモリ さんのご協力により、本堂前にご接待のテントを用意しました。3日はぽかぽかと暖かい小春日和になりましたので、皆さん振る舞いのお酒や甘酒を頂きながら、笑顔で年始の挨拶を交わされていました。お蔭さまで、和気あいあいとしたよい雰囲気が整ったように思います。

さて、今年はどのような年になることか? 願わくば、充実したよい年にしたいものです。
皆さまのご健康とご多幸をご祈念申し上げ、新年の挨拶といたします。

写真1: ある日の雪景色
 大晦日は、20cmほど? 本堂にも吹き込み、雪かきが大変でした…。

写真2: 職衆の皆さん
 ご協力ありがとうございました!!
お寺の年越しの様子を、もう一つご紹介。
310eb6e0.jpg44222119.jpg





常福寺では毎年、講の皆さんが門松作りと新しい注連縄の掛け替えをしてくださいます。本堂の正面に据える松飾と、広葉杉に掛ける注連縄。毎年、とても大きな立派なものをお飾りしてくださいます。

門松講と注連縄講、その顔ぶれは、現役・歴代の総代さん方がズラリ。勝手しったる我らがお寺と、慣れた手つきで作業は進みます。今年も小雪のちらつく中、わずか数時間で仕上げてくださいました。

作業の合間に、昼食のご接待。恒例のおこわなのですが、この焚き加減がなかなか難しいようですね(汗)。大勢の分を用意するので、なかなか普段通りにはいかない。女性陣が奮闘している姿を毎年眼にします。その甲斐あって、今年ももちもちと美味しいおこわが炊き上がりました。

お蔭さまで、今年も立派な門松と注連縄が据えられました。これで正月を迎えられます。講の皆さん、ありがとうございました。

写真1: 注連縄
 後に見える広葉杉に、新しいものをお飾りします。

写真2: 門松
 今年は、2m以上ある背の高い門松。なんだか年々大きくなっていくような…。
いよいよ年の瀬。常福寺の年越しの一つに、大師山巡りがあります。

17e80107.jpgお寺の裏山にある、四国霊場を移した巡拝道。
大師道(だいしみち)とよばれるその道には、大小254体の石仏が間をおいて配置されています。年末になると、篤信の方が「お地蔵さまに」と納めてくださったよだれ掛けを、それぞれに付け替えるのです。

お地蔵さまによだれ掛けという組み合わせは、民間信仰なのだと思います。(違ったらごめんなさい。どなたかご指導くださると幸いです)水子地蔵などもありますし、きっとお地蔵さまが僧形で寒そうだからと、心の優しい方が始められたのではないでしょうか。

四国霊場ですからお地蔵さまばかりではありませんし、全て付けて廻ると大変手間も掛かりますので、「お大師さまとお地蔵さまだけお付けする」と独自のルールで廻っています。今年は息子も加わり、家族3人で4時間ほど掛けて一周することが出来ました。

やはり、新しいよだれ掛けは気持ちのいいものです。大変な仕事も、家族と一緒に楽しんですれはそう苦でもありません。ありがたいことです。

 大師道について詳しく知りたい方は…、江寄山常福寺ホームページ
   左側メニュー「境内散策」をクリックしてください。
756a0198.jpg写真のように、大勢で大きな念珠を繰ったことがありますか?
よくお寺の行事や通夜・お葬儀、さらには何かのご祈祷など、全国各地でこのような姿を見受けることができます。

一般に、百万遍念珠供養とよばれるこの姿。うちのお寺では、年末の十夜念仏が恒例になっています。檀信徒の皆さんが、般若心経やご真言をお唱えしながら、540珠もある特大の数珠を何度も何度も繰り回される。

すると不思議なものですね、いつからか皆が笑顔になって、声も大きく元気よくなっていきます。もしかして、有酸素運動? 根拠はないですが、心身ともに爽やかになることは間違いないようです。

慌ただしい歳末ですが、十夜念仏も無事終えました。今年も、あと二週間。着々と年始の準備に励んでいます。

 十夜念仏について詳しく知りたい方は…、江寄山常福寺ホームページ
   左側メニュー「年間行事」→十夜念仏をクリックしてください。
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プロフィール
HN:
和光さん
性別:
男性
職業:
副住職
趣味:
読書、息子と遊ぶこと
自己紹介:

真言宗豊山派のお坊さん

大和国は豊山長谷寺の門前町に生を受け、仏縁あって僧侶に。
伊賀国は江寄山常福寺の副住職になりました。

現在檀務と共に、ご詠歌、声明ライブ、豊山仏青、歩き遍路など、色々活動しております。
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